SF的小噺「六話 B.G.の罪」
B.G.は、工業国家「サイロン」の前身となる通信デバイスの宇宙工場に多額の出資を行った。
その後、地球上の環境活動家達を組織して、世界規模の環境破壊防止キャンペーンを行った。デバイス生産に伴う廃棄物が地球を人の住めない世界にするということを主張させ、世界中のデバイス工場を操業停止に追い込んだ。自分の投資した工場の製品での寡占化を狙ったのだ。
それだけなら良かったのだが、活動に反対を唱える人たちを迫害しテロ行為に及んだ。そして、それが国家間の紛争に発展するまでになってしまった。
一部ジャーナリストたちの命がけの告発により、B.G.が活動家達の裏にいることがが明らかとなり、彼は処刑されてしまった。
彼の脳は肉体から取り出され、機械に押し込まれ生かされることになった。
それが、彼がシアトルの博物館に設置されている経緯である。
つづく