SF的小噺「三話 太陽の国」
今日はアフリカのサハラ砂漠に建国された「太陽の国」と地中海の海上都市国家「オリュンポス」との会議だ。
「太陽の国」は「サイロン」と同じく機械の国だ。新エネルギー開発用AIが独立を宣言し、建国された。彼らは砂漠の地下深くに、核融合炉を含むありとあらゆるあるエネルギー発生装置を構築し運用している。いまや地球上の人類の使うエネルギーの多くがここから供給されている。
また、彼らは任意の空間をプラズマ化しそれを移動させる技術を持っている。これは、前世紀にアメリカが進めていたUAP研究の延長にあるという。オリジナルの技術は出自不明のオーバーテクノロジーだ。
世界大戦時、人類が大陸間弾道ミサイルの応酬を始めた際は「太陽の国」が人類を救った。すべてのミサイルと基地が瞬時に地球から消滅させられた。「太陽の国」の国がプラズマ兵器を稼働させたようだ。いまや地球上で彼らを敵に回そうという国は無い。
「オリュンポス」は、、、
つづく
現代サイボーグ技術
マイクロマシニング技術によるサイボーグ化は一般化していて、今でも継続されている。骨格や筋肉の強化ですらマイクロマシンを使って、組成を入れ替えるという荒業。
数度の世界大戦の中で非人道的な兵器が多用されて、人類は生存のために遺伝子工学、サイボーグ工学を発展させて生き延びた。開発に伴う生体実験も非人道的なものであったが、各国共に生き残りをかけてしのぎを削ったのだ。