遺産は「佐伯式」を継承する人たちへ…佐伯チズさんが遺した言葉 #5 今日の私がいちばんキレイ
昨年、惜しまれつつ他界した、美容家の佐伯チズさん。晩年の著書『今日の私がいちばんキレイ 佐伯流人生の終いじたく』には、チズさん流の生き方、老い方、そして死に方のヒントがつづられています。多くのファンから愛された、チズさんの「遺言」ともいえる本書。その中から、心に響く「最後のメッセージ」をお届けします。
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元気なうちに「終いじたく」を
“終いじたく”ということでいえば、現実的には自分のためというよりも、残された人のために一番大切になってくるのが、遺産のことではないでしょうか。
同窓会などで同年代の人たちと話していると、必ずといってよいほど話題に上るのが遺産相続のことです。人が亡くなったあとは得てしてドロドロになりがちです。
とくに、公的な遺言書がない場合や家庭が複雑なケースでは、のちのち面倒なことになるのが目に見えているので、財産の大小にかかわらず、遺産のことはきちんとしておくに越したことはないと私は感じています。
私はこれまでの経験から、身内に残してもいいことはないと思っているので、血縁に関係なく、財産を最大限に生かしてくれる人に託したいと考えています。
現在、私のもとには佐伯式のお手入れを広めるために、日々活動をしてくれているスタッフがいます。近いうちに現在の仕事を後進にバトンタッチし、私がいなくなってからも佐伯式を引き継いでいってもらいたい。そのための手続きも始めています。
かつては、遺産や葬儀の話は「生きているうちから、縁起でもない」と敬遠されることが多かったものです。しかし最近は、元気なうちに意思確認をしておいたほうがいいという考え方がだいぶポピュラーになり、「終活」や「エンディングノート」といった言葉もよく目にするようになりました。
私はアバウトな生き方をしてこなかったので、死ぬときもきちんとしたいと思い、現在の意思をまとめてみました。ただし、これはあくまでも私の希望です。もちろん、この通りにしなくてもいい。
ただ、「チズさんはこんなこと考えていたのね」と分かってもらえて、少しでも“終いじたく”の参考になれば幸いです。
佐伯チズさんの生前メッセージ
・不動産を含めて佐伯チズ名義のすべての財産は、佐伯式を継承する人々のために贈与します
・終末期の延命措置は望みません
・死後は献体にご協力します
・お墓はいりません。遺骨は夫のお骨とミックスし、永代供養にしてください
・葬儀に余計なお金をかけないでください
・ただひとつ、BGMには「世界のキング・オブ・ポップ」マイケル・ジャクソンと「日本のキング・オブ・ポップ」福山雅治さんのベストアルバムをお願いします
・お香典はいりません。皆さんの好きなお花を私の棺の中に入れてください
・これは永遠の別れではありません。私は、千の風になって皆さんに会いに行きます。だからきちんと肌のお手入れをして、待っていてね
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