―こんな部屋に憩いたいものだと、つくづく思った。― カッシーナ・イクスシー×『リボルバー』コラボレーション展示によせて
"ゴッホを愛する現代の日本人が、彼の感性をインテリアに表現しようと小粋な演出をした。
アルルの太陽、オーヴェールの水辺。
こんな部屋に憩いたいものだと、つくづく思った。"
原田マハ
9月13日月曜日、カッシーナ・イクスシーと『リボルバー』のコラボレーション展示が大好評のうちに幕をとじ、原田マハさんより賛美のコメントが届きました。
インテリアと本という垣根を越えて、ゴッホへの愛がつないだ業界初のコラボ企画。本の世界観を現代のインテリアで表現するという初めての試みでしたが、実際に芸術家たちの談笑がきこえるような素晴らしい空間に仕上がっていました。
なかなかお出かけが難しい今、足を運べなかった読者のために、どのような展示がなされていたのか少しだけ紹介させていただきます。
<アルルの客間>
交流・饗応をテーマとした「アルルの客間」。芸術家たちの共同体へのあこがれを抱いていたゴッホの「他者との交流を求める欲求」を、人を招く現代の客間、リビング・ダイニングで表現。
―ART―
Ruud van Empel
「Van Gogh #5,」
Van Gogh #5/Ruud van Empel 2020
Archival pigment print 60 x 42,5 cm
沓澤貴子
「heatwave」
沓澤貴子
「sabbatical green」
―PRODUCT―
<オワーズの書斎>
創作・静謐をテーマとした「オワーズの書斎」。屋根裏のアトリエで精神を集中させた創作活動から感じ取れる「深い内面への探求心」を、自宅のワークスペース、書斎で表現。
―ART―
沓澤貴子
「zelda」
沓澤貴子
「残照」
Ruud van Empel
「Vincent #2,」
Vincent #2/Ruud van Empel 2020
Archival pigment print 60 x 42,5 cm
―PRODUCT―
<information>
今後のカッシーナ・イクスシーの企画展はこちら
企画展「私語する景色」
会期:2021年9月21日(火) - 11月9日(火)予定
[青山本店] Art Gallery DELL’ARTE
開催店舗:青山本店2階 アートギャラリー DELL’ARTE(デラルテ)
展示作家:ウンベルト・レジアーニ/ジャンニ・ベレンゴ・ガルディン/ハネス・キリアン/レンゾ・ムラトーリ/レナート・ダゴスティン/ジョン・ジョナス・グルー/サンフォード・ロス/ハリー・キャラハン ほか
<『リボルバー』について>
リボルバー特設サイトはこちら
著者紹介
原田マハ(はらだ・まは)
1962年、東京生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で日本ラブストーリー賞を受賞し、デビュー。12年『楽園のカンヴァス』(新潮社)で山本周五郎賞受賞。17年、『リーチ先生』(集英社)で新田次郎文学賞受賞。著書に『暗幕のゲルニカ』『サロメ』『たゆたえども沈まず』『美しき愚かものたちのタブロー』『風神雷神 Juppiter,Aeolus』『〈あの絵〉のまえで』などがある。