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着る服より「着ない服」を決める…それが「制服化」の第一歩 #3 一年3セットの服で生きる

クローゼットに服があふれているのに、「着る服がない!」「コーディネートが決まらない!」……そんな悩みをお持ちの方は多いはず。人気スタイリスト・あきやあさみさんの初著書『一年3セットの服で生きる』は、着るものを「制服化」することで迷いがなくなり、おしゃれで自信にあふれた自分になれる本。そのスピリッツとノウハウを、少しだけご紹介します。

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「何を着るのか」ではなく「何を着ないのか」を決める

「着たいイメージがたくさんあって何を着たらいいか分からない」。そんなお悩みをいただくことがあります。かっこいい服も、かわいい服も、強い服も、儚げな服も着てみたい! そんなときはまず「着る服」よりも「着ない服」を決めていきましょう

苦手なものは着なくていい

例えば私は「パンツ」や「デニム」をひとつも持っていません。理由はパンツスタイルが似合わないし、好きでもないし、なりたい姿でもないからです。
 
だけど今までは無理矢理パンツを穿いていた……と聞くと、「一体なぜ?」と思いますよね。制服化をする以前は、「おしゃれになるにはパンツスタイルも着こなせなくちゃ!」という固定観念に縛られていたのです。雑誌を見て、どんなアイテムでも着こなせるのがかっこいいと思っていました。
 
たくさん試着をして「この中では一番マシかな……」と思うものを購入していましたが、どんなに高価なパンツを買っても、どんなに体形に合うと言われたパンツでも、着る機会が少なくて、結局は手放してしまうのです。
 
何度も手放すことを繰り返して、あるとき、「ああ、私の体形だけでなく、心に似合っていなかったのだ」と悟って「パンツはもう穿かない」と決めてしまいました。
 
一度決めてしまうと心がとても軽くなりました。いくらパンツスタイルが流行していてもいちいち「試着して似合わなくてガッカリ」することが減りましたし、時間とお金の浪費もしなくて済むようになりました。
 
もちろん、何年後かにまたチャレンジしたくなればまた着てみてもいいと思っています。ワードローブの中で「着ないもの」を決めておくと「着たい服」により時間をかけられるのです。

「着ないものリスト」を作る

ファッション講座に来てくださったお客さまにも、まず「着ないものリスト」を作ることをおすすめしています
 
その瞬間は「いいかも」と感じて手に取った服だけど、実際に着る機会が少なくてクローゼットに眠ってしまった服たち。

「派手な柄が好きで集めてしまうけれど、合わせづらくて結局あまり着ていない」「ついクリーニング必須の服を買ってしまって手入れが面倒で着なくなってしまう」など。
 
そんな風に「買ってしまうけど着ないアイテム」がある方は、「着ないものリスト」にそれらを入れておいて、ショッピングに行く前に見直すことをおすすめします。

それよりも「毎日着られる上質でシンプルなアイテム」や「着心地が良くて洗えるアイテム」を揃えていく方が優先です。
 
「何を着たらいいか分からない」そんな気持ちならば、「着ないものリスト」から作ってみてはいかがでしょうか? それが「着たいものリスト」を作るより明快だったりします。

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一年3セットの服で生きる


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