【事前知識】パソコン初心者のためのパソコン用語解説【元秋葉原のパソコンショップ店員】
年の瀬が迫る昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。
コミケに行くか悩んでいたら風邪をひいた、元秋葉原のパソコンショップ店員のじぇん子です。
この記事にたどり着いた皆さんは、日常でパソコンを使っていますか?
あるいは、これから購入をご検討していますか?
日頃の軽作業から仕事先での業務、配信やゲームなど幅広い用途でパソコンは使われていますが、実は用語がよくわからない、という方も結構多いはず。
今回はPC購入時に役立つかもしれない、PCパーツ以外のパソコンの用語についてまとめてみましたので、お困りの際はこちらを読んでみてください。
前提の用語
パソコン (PC)
ご存じパーソナルコンピューターですが敢えて解説します。
名前を読んで字のごとく、個人向けのコンピューターのことで、性能はピンからキリまで幅広く存在しています。
用途としては文章作成や表計算などの事務仕事、イラストや動画、音楽制作などのクリエイティブ用途、将棋やチェス、我々の知るゲームなどのゲーミング用途など幅広い応用力が特徴です。
学術系や研究用途で使われるものはワークステーションやスーパーコンピューターなどとして区別されますが、ここでは割愛。
ゲーミングPC
名前からすると「ゲーム専用のPC」……と思われがちですが、実態は
「ゲーミング(ができるくらい高性能な)PC」
というのが正確で、実際それなりのゲーミングPCを買っておけば、事務仕事やクリエイティブ系の活動は大抵こなせます。
「ゲーム専用という意味ではない」「ゲーミングPCなら大体何でもできる」とだけ覚えておいてください。
クリエイター向けPC
ぶっちゃけゲーミングPCを買っとけば大体クリエイターさんも使えるのですが、こだわるべき・盛るべき性能が若干ゲーミングPCとは異なってきます。
用途によりますが、例えばGPUよりもCPUをより良いものにした方がいいケースや、メモリを同等のゲーミングPCの倍ほど積んだ方がいいケースなどがあります。
詳しくは購入時に店員さんに聞くか、購入前にご連絡いただければ私までご相談ください。
家電量販店
ご存知、街の電機屋さんです。
最近では通常用途のPCだけでなく、ゲーミングPCやゲーミングデバイスのコーナーを置くお店も増えてきました。
ですが基本的には店員さんもよくわかっていない場合が多いため、ゲーミングPCや自作PCに関する質問は下記のPCショップの店員さんに聞いた方が確実です。
PCショップ
家電量販店とは別に、パソコンを販売する専門店が存在します。
それがいわゆるPCショップです。秋葉原にももちろん存在しますが、郊外のターミナル駅前や、田舎では幹線道路沿いに店舗を構えているケースも多いです。
PCのパーツだけではなくモニターなどの周辺機器、カメラやマイクなどの配信機材、マウスやキーボードなどのゲーミングデバイスやアクセサリー、完成品のPCやBTOの受注などPCにまつわる機器は大抵ここで揃います。
店員さんも基本的にはパソコンのオタクであることが大半なので、質問や相談などはこちらでするとほぼ確実に欲しい知識が得られます。
パソコン購入時の用語
BTO (Build To Order)
パソコンの販売形態のひとつです。
お店が指定したパーツの中から選んだパーツで組み立てを依頼し、注文してから組み立てる形式で、いわゆるセミオーダーメイドのようなものです。
パーツごとにそれぞれ保証がついているほか、完成品としてのパソコン自体に保証が付く場合がほとんどです。
PCショップ各社がしのぎを削って販売しているので、自作より安く品質も高い場合が多いです。
初めてのゲーミングPCはこのBTOか、この次の即納PCがおすすめです。
即納PC
読んで字の如く買ってすぐ持ち帰れる、既に組立が済んでいるPCです。
つまり在庫しているPCなので入手が手早い、型落ちがセールになりやすい、売り切れの場合は補充待ち、などの特徴があります。
家電量販店で販売されているメーカー製PCは大抵これか、量販店がBTOで発注したものを即納として在庫している場合があります。
保証についてはBTOと同様の場合が多いです。
パーツの変更は基本的にはできないか、できても有料オプションである場合が多いです。
組立代行 / CTO (Custom To Order)
一部PCショップや個人が行っている形式で、すべてのパーツをいちから選定して組み立てる、いわばフルオーダーメイドPCです。
お店の指定にとらわれない自由度の高いPCを作ってもらえるメリットがありますが、パーツ同士の物理ないしデジタルでの相性の保証もないのと、BTOより高くつくことが多く、完成品保証がない点が自作と同様のデメリットです。
CTOはBTOの別名として扱う企業もありますが、ここではこちらで扱いました。
自作PC
読んで字のごとく、自分でパーツを組み立ててパソコンを作ることを指します。
パーツ選定から組み立てまで完全に自力でやる必要がありますが、難易度はそんなに高くなく、1万円程度クラスのプラモデル程度です。
こちらも自由度が大変たかく、見た目や性能のこだわりを突き詰めることができるのが魅力です。
パーツごとの保証はありますが、こちらも完成品保証がないため完全に自己責任となります。
保証期間(完成品保証)
先ほどから保証保証と何のことやら、と思われたでしょう。
新品でPCパーツまたはPC本体を購入する際は、基本的に保証期間がパーツごとに付いてきます。
BTOや即納PCは完成品としてお客様に納品する都合で、パーツごととは別にPCという「完成された商品」にも保証を付帯してくれます。
具体的には「保証期間内であれば完成品PCとしてまるっとトラブルの面倒を見るよ!ただし切れたらパーツごとだけな」というニュアンスで大体合ってます。
とにかくPC全体の面倒を見てくれるので、延長保証などがある場合は有料でも加入推奨です。何より手間がないので。
CTOやフルオーダーメイド、個人制作には基本的にあまりない保証ですね。
保証期間(パーツごと)
では逆にパーツごとの保証期間とは。
自作PCやBTOPCはそれぞれ自作用のパーツをバラから組み上げていくわけなのですが、バラ売りなのでもちろん各パーツそれぞれに保証期間が設定されているわけです。
例えばCPUなら3年、メモリなら限定永久(生産し続ける限り)、GPUなら1〜4年、GOLD電源なら7〜10年などが平均的な保証期間です。
この期間中なら、上記の完成品保証が切れてもパーツ単体でなら保証を受け付けてくれるわけですね。
空き箱・付属品と納品書(レシート)
BTOや即納PCにしろ、自作PCにしろ、自作PCベースでは必ず商品と一緒についてくるのがこの空き箱です。
実はみなさん割と捨てがちなんですが、空き箱・付属品と納品書・レシートが揃って初めてメーカーが保証対応をしてくれるので、少なくとも完成品保証が切れるまでは、そうでなければ可能な限り保証期間内は空き箱と納品書を捨てずにとっておきましょう。
自作したそこのあなた、マザーボードとグラフィックボードのソケットカバーは何があっても捨てるな。頼むから。
周辺機器の用語
ゲーミングデバイス
通常用途のPCで使うマウスやキーボードですが、ゲーム向けに作られたものが存在しており、それがいわゆるゲーミングデバイスと呼ばれるものです。
一般向けのマウスやキーボードは安くて1000円程度から買えますが、ゲーム向けに作られたモデルは安くても4000円以上と高価ですし、高いと2万円を超えるものも最近は存在します。
それだけの価値があるのか?と最初は思われるかもしれませんが、一般向けのデバイスとは根本的に設計が異なるのです。
例えばスーパーで売ってるやっすい包丁と、関孫六の高級包丁、あるいは中古のブランドもよくわからないやっすいゴルフクラブと、プロ御用達のハイエンドクラブの違いのようなもので、大は小を兼ねる的に一般向けの用途としても非常に快適に使えます。
詳しくは別記事を作成予定です。
ゲーミングヘッドセット・イヤホン
これもただのヘッドホンで、音楽用や通話用と変わらないんでしょ?と思われる方も多いと思いますが、ところがぎっちょん。
ゲーム用のヘッドセットというのも上記マウスやキーボードと同様、ちゃんとゲーム向けに作られているんです。
ゲーム特有の音を敏感に拾えるようにしたり、3Dゲームであれば音を立体的に感じられることで一種の環境情報としたりなど、ゲームプレイに直接影響してくる要素としては無視できない位置に今は存在しています。
ゲーミングモニター
上記のゲーミングデバイスと同様に、モニターもまたゲーム用に特化したものが製造・販売されています。
一般的なテレビやモニターと比べると映像の遅延やフレームレート(後述)が優れているのが特徴で、この違いで対戦ゲームの勝率が明らかに変わるなど、体感できるほどの違いがあります。
普段はテレビでゲームをされている方も、ゲーミングモニターに買い替えるだけで実際に対戦ゲームの成績が上がるくらい変わるので、初めての本格機材購入として一考の余地ありです。
フレームレート
モニターの映像というのは、基本的に超高速の紙芝居を連続で見ることで動いているように見えるという仕組みです。
フレームレートとは、その1秒あたりのコマ数を指します。
コマ数が多ければ多いほど滑らかに映像が動くし、瞬発力も上がるので対戦ゲームで有利になるというわけですね。
キャプチャーボード
家庭用ゲーム機を録画しようと思ったとき、マザーボードやグラフィックボードのHDMI端子にゲーム機からのケーブルを繋いでも録画はできません。
そのために何が必要かというと、このキャプチャーボードです。
USB接続型とPCに組み込めるタイプがありますが、個人的には初心者は前者の方がトラブルも少なく簡単でオススメです。
Amazonにもやっすいやつが売られていますが、個人的にはAVerMediaやElgatoといったPCショップで売られているブランドの製品をオススメします。
USBマイク / オーディオインターフェース
先ほどゲーミングヘッドセットをご紹介しましたが、付属のマイクはゲーム内での連携が最低限できる通話ができればいいので、あまり音質を重視されていません。
ノートPC内蔵のマイクや通話用の安マイクなど言わずもがな。
そこで、もし良いマイクを使いたいという場面に出てくる選択肢がこれです。
USBマイクは読んで字の如くUSB直結で使えるマイク、オーディオインターフェースは音響用のガチマイクをPCマイクとして使うための機材です。
音質にそこまでこだわりはない、でもヘッドセットの音質では不満、という方にはUSBマイクが比較的安価で音質も良好なのでほぼこれ一択です。
それよりも音質にめちゃくちゃこだわってるし、音楽活動や声を使ったコンテンツ制作、ASMRとかをやりたい、という方にはオーディオインターフェース+ガチマイクをオススメします。
ゲーミング◯◯(PC以外)
とりあえず7色に光らせときゃ大体ゲーミング。
いかがでしたか?(死語)
PC購入に対する用語は大体網羅していると思います。
この用語集を片手にPCショップに駆け込みましょう!
何かこんな解説が欲しい、こんなワードがわからなかった、などがありましたらご一報ください。
ご拝読ありがとうございました!
Twitter: @GentlishHyper