何度も聴きたいロック名盤をご紹介 ⑬
アーティスト:ユーリズミックス
名盤:ビー・ユアセルフ・トゥナイト
ユーリズミックスはアニー・レノックスとデイヴ・スチュワートによって結成、1981年にデビューしました。
『ビー・ユアセルフ・トゥナイト』(Be Yourself Tonight)は、1985年にリリースされたユーリズミックスの4枚目のスタジオ・アルバムです。
当時の第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの波に乗って「スウィート・ドリームス 」が全米1位の大ヒットを記録し、
クールなエレクトリック・ポップのサウンドと、短髪で男性的なレノックスのビジュアル・イメージは強烈な印象を与えました。
またミュージックビデオでの男装や、「セックスクライム」というタイトルのシングル曲などで、性表現に厳しいアメリカの放送ではたびたび規制されることもありました。
続く「ヒア・カムズ・ザ・レイン・アゲイン」は、ブルー・アイド・ソウルとエレクトロニクス・サウンドの組み合わせで、
以後アニー・レノックスのソウルフルな歌唱を生かした曲が、増えていくことになります。
ユーリズミックスの魅力は、何と言ってもアニー・レノックスの力強いヴォーカルと、デイヴ・スチュワートの最先端のサウンドクリエートです。
スティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加したことで話題になった1985年の「ゼア・マスト・ビー・アン・エンジェル」は彼らの代表曲の一つで、全英1位を記録。
歌い出しのスキャットが非常に印象的で、日本でも人気が高く、カバーバージョンやCM音楽でたびたび取り上げられています。
またアレサ・フランクリンとのデュエットでウーマンリブをテーマにした「Sisters Are Doin' It For Themselves」をヒットさせました。
"Would I Lie To You?"
1stシングル。ギターサウンド真っ只中にも透き通るようなヴォーカルを入れ込み、強めのヴォーカルがアニーのパワー全開です。
ホーンも程良く、当時のサウンドの最先端的な音です。1曲目としては凄くカッコイイ。"There Must Be An Angel (Playing With My Heart)"
2ndシングル。ララリラララララ~♪ は有名なフレーズ、Stevie Wonder がハーモニカ参加していい味を出しています。
ユーリズミックスの引きだしの多さを感じさせるとともに、聴いて浸れるメロディーです。
3." I Love You Like A Ball And Chain"
サウンドは骨太にロック。アニーのヴォーカルは中域で、後半の音の駆け巡り(L⇔R)が実験的です。"Sisters Are Doin' It For Themselves (with Aretha Franklin)"
3rdシングル。アレサ・フランクリンが女性と共演するのは珍しいけど、それを活かした作品として女性応援歌です。二人とも気迫が凄いです。"Conditioned Soul"
なんか不思議な世界観、広がりがある中でぽつりと言葉を残して創られていく実験的要素があります。イントロは、尺八? が鳴ってたり日本的だったりして。"Adrian"
エルビス・コステロがコーラスで参加。真っすぐ突き抜けて行くロックというか、いい曲です。これがあるからアルバムの価値も上がります。"It's Alright (Baby's Coming Back)"
4thシングル。淡々としつつもユーリズミックスらしいサウンドです。アニーのヴォーカルは温かさが感じられます。"Here Comes That Sinking Feeling"
サウンドはホーンも楽しく、時に荒いアニーのヴォーカルがテンションマックスです。"Here Comes That Sinking Feeling"
サウンドはホーンも楽しく、時に荒いアニーのヴォーカルがテンションマックスです。"Better To Have Lost In Love (Than Never To Have Loved At All)" 清々しいヴォーカルの伸びと爽やかさも溢れてて、心地よい終わり方です。アニーのヴォーカルの七変化が魅力のアルバムです。
以上が今回のアルバム評となります。ロック入門の一助になればと思います。ご参考になればうれしいです。
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