BOSS ME-90を数ヶ月使った感想
初めまして、Mokichi(モキチ)と言います。
SWIMMING SQUALL(スイミング・スコール)というバンドでギターを弾いたり音源制作をしたりしています。
縁に恵まれ、今年(2023年)の夏からバンド活動を開始いたしました。
オリジナル音源は、本記事の投稿時点で1曲だけあります。
以上、自己紹介でした。
というわけで、アマチュアギタリストによる個人的なME-90のレビューをさせていただきます。
私的なレビューがまだ少ないので、機材選びの参考になれば幸いです。
経緯
バンド活動をするにあたり、やっぱりそれなりの機材が必要になります。
しかし、大学生時代に買い集めたエフェクターたちは金策の為にメルカリや楽器屋などの中古市場に流されてゆきました。
手元にあったエフェクターはその場しのぎにしかならないため、スタジオやライブ転換をスムーズに行えるようなシステムを再度構築する必要がありました。
ただ、バンド活動自体まだ軌道に乗っておらず、その後どのようなことになるかもわかりません。
手探りな状態から高額な機材に手を出したはいいものの、バンドが継続できないなんてことがあったら、、、そんなことを考えると財布のヒモがうんと固くなります。
必要な音、機能、出せる金額
ちょうどいい塩梅の機材を模索している時に、BOSS ME-90発売のニュースが飛び込んできました。
機能・・・問題ない!
音質・・・多分問題ない!
値段・・・安い!!!!
「これしかない!!!!!」
というわけで購入しました。
そして数か月いろいろ使ってみた感触をつらつらとまとめてみました。
レビュー
今回必要だった機材は、以下の①②を満たすものでした。
ギター
↓
ワイヤレス/チューナー(Shure GLXD16+)
↓
①歪み(歪みペダル + プリアンプ + リバーブ)
②クリーン(歪みペダル + プリアンプ + コーラス + ディレイ + リバーブ)
↓
実機のパワーアンプ(リターン挿し)
↓
実機のスピーカーキャビネット
一度に複数箇所を切り替える必要があったので、自然とマルチエフェクターを選ぶことになっていました。
パワーアンプ、キャビネットの部分はJC-120になる前提だったので、後述しますがそういうのもあってBOSS製品であるME-90を選んだ節はあります。
ME-90の良いところ
ワンタッチで音色の切り替えができる
エフェクターを直列で繋いだら何アクション必要なんだって感じなので、これはとてもありがたい。
マルチエフェクターでは当たり前ですが。
プリセット4つがバンクごとに分かれているので、別バンクに行くにはさらにワンタッチが必要です。
バンク内で4種類も音が出せたら現状十分なのでちょうど良いです。
レイテンシーも気になりません。
単純に音が好み
一年ほど前にBOSS ST-2(POWER STACK)に可能性を見出して購入したこともあり、BOSSのアンプモデリングに対しては何の疑いおありませんでした。
アンプモデリングも最新のAIRDになったということで、よりリアルに近づいたとか(個人的にはCOSMでも好きなので一任しています)。
しかも、ネーミングがあまりにも過ぎるモダンメタル向けの「JUGGERNAUT」がしれっと仲間入りしていてもう最強です。
ST-2ではMiddleコントロールが無くて涙を流していたのですが、ME-90はちゃんと3-Bandあります(めっちゃ助かる)。
正直音作りに拘りはあまりない方なので、エフェクト全般で最低限の操作性が保証されておれば問題ないです。
つまり、内蔵音源で十分です。
普段KemperとはFractalを使ってる人からすると物足りないかもという感じではあり
ます。
スタジオやライブハウス常設の機材に必ずと言っていいほど我らがJC-120があります。
BOSS製品がJC-120に接続することを想定していないわけがない!!!
Marshallも置いてありますが、場所によってモデルや仕様が違うので音作りが定まらないんですよね。
そういうのもあるので、JC-120中心に音作りをしている人も少なくないはず。
ME-90には出音をチューニング機能(大袈裟)があり、接続するモデルによってそれを変更することができます(この機能は購入してから発見しました。)。
もちろんJC-120のインプット、リターン用のチューニングも選べます。
つまり、JC-120を使う自分にはぴったりだったんですよね。
余談ですが、リターン接続よりもインプット(HIGH)に接続する方が良かったので、自分はそのように設定しています。
JCということもありちょっと音は固めですが、そのあたり少しずつ修正していけたらと思っています。
もう一つ余談ですが、マルチ特有のハイのシャリシャリ感は、5kHz〜6kHzをEQかなんかでで全カットするとそれっぽくなる場合があります。
※Trebleではありません。Presenceの帯域はモデルによって違うので、欲を言えばME-90の後にEQを別途準備するといいかもしれません。
ピッチシフターが優秀
ラウドロックやメタルミュージックでは、曲ごとにチューニングを上げたり下げたりするバンドも多いのですが、ME-90でもそれができます。
ニッチですが、Drop BからDrop F♯にもできます。
「TUNE DOWN」という機能を使います。
これを使うとコンプが使えないので注意。
わざわざDigitechのDropを買わなくてもいいんです。
レイテンシーはどうなんでしょう。
個人的には気にならなかったので良し!
チューニングのアップがあれば完璧でした。
丈夫
実機を触ると分かりますが、金属製の筐体はかなり安心できます。
その分重量がありますが、過酷な環境ではこれぐらいでちょうどいいと思います。
センドリターンがある
ME-90は接続順に問題がない(アンプとキャビの間にモジュレーションや空間系が入れられる)ので現状必要ないのですが、拡張性を担保できるのでとても安心です。
プリアンプの前段or後段を選べるのもgood。
消費電流が少ない
9V/190mAってそこら辺のパワーサプライで使えます。
アイソレートされてるのだとだいたい500mA出力ポートがあるので全然足ります。
チューナーやセンドリターン用ペダルと同じパワーサプライを共有しても問題なさそうです。
小さいプロセッサーでも1Aとか12Vとかザラにあるので結局アダプターが嵩張ってしまうこともありますしね。
USB Type-C端子
ほとんどの新製品に標準装備なので今更ではあるのですが、USB Type-Bよりは安心感がありますね。
ME-90の惜しいところ
MIDI端子(USB-MIDIではない)
価格帯もあるので仕方ないのですが、他の機材と連動させられたら拡張性はかなり高まったでしょう。
センドリターンでループに入れたエフェクターをMIDIで連動させられたら本当にハンズフリーです。
ME-90の一部エフェクトだけ使うなんてのもできましたね。
あくまでME-90単体使用で考えた方がよさそうです。
ディスプレイ
7セグが2つはさすがに物足りないです。
チューナーは少し見にくいのと、HOLDで起動するまでに少し時間が必要です。
なのでチューナーは別途準備する方が無難かと思います(一瞬でミュートできますし)。
個人的にはSHUREのワイヤレス(GLXD16+)にチューナーがあるので都合が良かったです。
エフェクトの設定はノブだけで事足りるので問題ありませんが、グローバル設定をいじるときは少し苦労します。
マニュアル(pdf)をスマホの中に忍ばせておくと便利です。
PC接続
これに関しては自分の問題かもしれないのですが、
Mac用のドライバー等をインストールしても内蔵のセキュリティにはじかれてしまいます。
偶然持っていたWindowsにインストールしてバージョンアップ等をしたのですが、出荷時状態によってはスマホ用アプリに対応していないバージョンかもしれないので少し注意が必要です(Macユーザーは特に)。
まとめ
宅録では長年HELIX Rackを使用しているので、ME-90はあくまで持ち出し用として考えています。
将来的にはPCからシーケンス音源とMIDI信号をIFを介して同期させられたら1番楽なのですが、色々とバカにならない、、、
おそらく、バンドにもっといろんなサウンドが必要になると、他の機材の方が良いというふうになるんでしょう。
なんでもできるわけではありませんが、昨今のマルチはなんでもできすぎるせいでサウンドメイクが迷走してしまうので、ME-90のようにある程度制限がある方が割り切れるのかもしれません。
私自身何ができるかを網羅しているわけではないので、気になっている方はマニュアルを熟読してください。
別売りのアダプターを買えば、Bluetoothを介して曲を流しながら練習できるのでめっちゃ良いです。
アウトプットをLINEにすると選んだIRを使えるのも嬉しいですね。
何か気づきがあればまた更新します。
それではまた!
追記(12/2)
なんていうものが発売してしまったんだ…
IR-200の機能縮小版がボスコンサイズで出るとは…
これでできることはME-90でもあらかたできる(ほぼ全てできる)のですが、このサイズ感でIFになってチャンネル切り替えできて、センドリターンあって…ってヤバイ。
レビュー記事が出たら買ったと思ってください。
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