自分語り 最終学歴編⑥
いよいよ。
就職活動が活発になると同時に、卒業制作が始まりました。
アーティストコースの方では、レコーディングを行うバンド、ユニット等のオーディションが行われていた様です。
そしてわたくし、一曲だけメインでオペレートする事になりましたー。ミックスもやるからな。コンソールのど真ん中陣取ったよ(°▽°)サクサク動けよオマエら。パワハラやね。いえ、そんな事してません。
当日。
担当するのは、女性ツインボーカルのユニット。録音するのは、ピアノ、シンセ、ドラム、ボーカル、コーラス。1日でやります。タイト!
一通り挨拶、流れを確認し、どんなイメージの仕上がりにしたいのかをヒアリング。
私「やりたい事とか、具体的なイメージとか
ありますか?」
おねいさん①「録りの段階からローファイ、
グチャッとした感じで」
おねいさん②「(こくこく)」
うむ……??録りの段階からとは……???
私「えっと、録音も、グチャッと録音するって
事ですか?」
おねいさん①「はいッ(キリッ)」
おねいさん②「(こくこく)」
こんな事あります?
アーティストの期待に応えられるようになりたくて、良い音を録音できるよう、耳を鍛えるために私財を投げ打って単品オーディオまで導入したのに、学習の集大成である卒業制作でのオーダーがローファイ。
コントか。
私「えっと、えっと、録音はキレイにして、
ミックスの段階でグチャッと出来ますよ。
後から気持ちが変わるかもしれないし」
おねいさん①「いいえ、録りからで!」
おねいさん②「私のコーラスはめっちゃキレイ
にお願いします!」
おねいさん①「あ、コーラスだけはキレイに」
本気か。
私「えっと、えっと、あの、ラジオボイス的な
エフェクトかけるとかじゃ……」
おねいさん①「違うんです!めっちゃ暗く
したいんです!どん底の絶望感
なんです!録りでグチャッと
して、ミックスで更にグチャッ
としたいんです!」
おねいさん②「で、コーラスの美しさで対比
を出したいんです」
わからんでもない。
が、しかしだ。わざわざローファイで録らなくても、後のEQでいける。仮に録ったとして、更にローファイにすると言っても、元から入っていない帯域をどうこうする事は出来ない。
もしくは、グチャッとしたエフェクトをかけた状態で録音して、ミックスの段階で更にグチャッとしたエフェクトをかけるか……。
やはり自由度を残しておくためにも、通常通りの録音をしておきたいと思いました。
私「せんせい、どうしましょ……(タスケテ)」
講師「ちょっと休憩しよか(ニヤニヤ)」
続きまぁす!!!
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