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昭和のサーフィン物語 13
昭和のサーファーの物語・・・
サーファーが仲間を集めて結婚披露パーティーをした。
150人ぐらいのサーファーが集まった。
場所は地元でも結構有名なレストラン・・・、床はフカフカのじゅうたんが敷いてあり、エントランスには噴水付きの池もあった。
そこを貸し切っての会費制パーティー・・・
パーティーが始まって15分ぐらいはごく普通のパーティー、しかし30分後とんでもない世界を見ることになった。
酔っ払ったサーファーが、スパゲッティーをつかんで投げ始めた。
その頃のサーフィン映画の名作、「ビッグ・ウェンズデー」のワンシーンの真似である。
お返しに刺身のおかしら付きが空を飛んだ。
フルーツ・エビフライ・・・、次々といろんなものが空を飛び始めた。
床はフカフカじゅうたんなのに・・・。
最初は注意をしていた店の人達も、あまりの騒ぎに恐れ、いつのまにかいなくなってしまった。
すると、それを幸いと勝手に厨房に行き、ビールやジュースを持ってきて飲み始めた。
当然ビールかけが始まる。
ビールを含んだじゅうたんの上を歩くと「ビチュッ ブチュッ!」と音がし始めて来た。
入り口の脇の池では、酔っ払って服を着たまま泳いでいる奴が出始めた。
延々3時間・・・、そのパーティーは続いた。
その後、出入り禁止になったのは言うまでも無い。
他の店にもその情報は伝わり、その地区でのサーファーのパーティーは すべて断られるようになった。
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続いて サーファーとお酒 民宿編
サーファーが泊まり込みで飲み会をやった。
20人くらいで いつものチーム員の忘年会であった。
場所は海の近くの小さな民宿。
家族経営の民宿である。
30畳ぐらいの大広間で宴会がはじまった。
最初は軽く乾杯、うう~ん今日は出だしがいいぞ。
しかし 30分後、いきなり場が荒れだした。
大広間の脇のガラスを酔っ払って割った奴がいる。
そのガラスの破片の上を、上半身裸で転げ回っている奴も出始めた。
背中が血だらけだ。
でも顔は笑っている。
「こんなの痛くないですよ。へへへ。」
「オオッ~、スゲー!!」
血だらけのヤツは、調子に乗って もっとゴロゴロ転がっている。
当時のサーファーには 「スゲー!!」が最高の褒め言葉であった。
向こうでは、障子の紙を笑いながらプスプス指で穴をあけているヤツがいる。
となりのヤツは足で襖を蹴破っている。
ヤリタイ放題であった。
最初は「何事か!?」と様子を見に来ていた民宿の人も身の危険を感じ 途中からは近づかなくなった。
夜中の2時ごろまで そのバカ騒ぎは続いた。
翌朝、民宿のおばあちゃんが 大広間の前にしゃがみ込んで 大声を出して泣いていた。
ここもやっぱり出入り禁止になった。
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