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ババアの定義

先日、三重の温泉に行きました。
ナガシマスパーランドの中にある広大な温泉。
桑名駅を降り、バスで向かうとそこは海沿いの一大レジャー施設。
遊園地、プール、アウトレットモール、ミュージアム、温泉施設からなるナガシマスパーランドに初めて降り立ちました。
入り口で受付を済ますと目に入るは家族連れ×10。小学生くらいの兄弟の弟、何があったのかめちゃくちゃ不貞腐れた顔で「クソババア!」ってお母さんに向けて叫んでいます。
あーヤダヤダ。クッソ痛い思いして産んだガキに公衆の面前でババア呼びされるなんて。
湯に浸かりたい一心で辿りついた先に私より若い女性がガキにババア呼ばわりされているというプチ地獄を体験したのち、いざ風呂へ。

天国のドアは三重県桑名市にあった


一体何人収容するつもりなのだというくらい広いロッカールーム(体感2000人)を抜け、いざ湯舟へ。内湯も洗い場も広い~。外へ出て、ぬる湯、あつ湯、滝湯など5種類くらいの風呂を横目に緩い坂をあがり、一番上の木々に囲まれた露天風呂へIN。ふを~。天国かここは。湯気に包まれぼんやりしていると、孫娘を連れたおばあちゃんが入ってきた。
高校一年生くらいかという孫娘は、祖母に向けてマシンガンのごとくおしゃべりしている。適度に相槌を打つ祖母。仲良しでいいな。と思いながら話を聞いていると、何やら孫娘、バイト先での思い出し怒りをしている。「あのババア、ぜってーゆるさねえ」的な発言をした孫に向かって祖母は即座に「ババアって言うな!!」と大きめの声で制す。私は、心の中で「そうだそうだ!!よく言った!」と祖母に賛同。さっきのクソババア発言した男児にも一喝、いや恫喝してやりたい。「母親のことババアって言うな!クソババアなんてもってのほかだ、ふざけんな!」と怒りながらナマハゲの格好で追い回してやりたい。
先日、仕事の打合せ中に私も男の同僚にババア呼ばわりされたことを思い出し怒りがふつふつとしていたため、この祖母の一喝は非常に気持ちがすっとしたのです。

「ババアにババアって言っていいのはババアだけ」

というのが私の持論。信念といってもいいかもしれない。
たとえば私が、同い年で仲の良い女性の友人に「ババア」と言うのはいいんです。私もババア、あなたもババア、という関係性がすでにそこにあるから。こういう関係性での「ババア」という言葉は時に連帯感を生みだし遊び道具にもなる。しかしもちろん、同い年だろうがそんなこと言われたくない!という人に言ってはいけません。
また関係性にもよりますが、10も20も離れた女性の先輩に「ババア」と言うのも基本的にはダメです。
男が言うなんてご法度中のご法度。子供だろうがジジイだろうが絶対にゆるさん。
毒蝮三太夫さんが言うと許されるみたいな風潮ありますが、私はゆるさん。笑。
「ジジイ」はいいんです。ジジイは権力を持ち意思決定の場にいることが多いので、言われたところで痛くもかゆくもない高みの見物の生物だから(あくまでも私の意見です)。しかし「ババア」には差別的要素や見下し要素しかない。関係ない奴が乱用するのはぜってーゆるさねえ。「ババア」は非常にセンシティブな言葉ですので、女性がここ日本でこれまでどういう立場に置かれてきたのかを全く理解しようともしない人間がたやすく口にしていい言葉ではないのです!というというのがわたくしの持論です。


三山ひろしとイルミネーションという素晴らしい組み合わせ

熱くなってしましました。
私も40代に入りまごうことなきおばさん道をひた走っております。
私が認めた奴しか私のことを「おばさん」と呼ぶことも「ババア」と呼ぶことも一切許さん!というスタンスを一切崩さずに、これからも生きていこうと思います。
みなさま、良いババアをお迎えください!


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