ゆっくり、ゆっくり変化する
通常、ホワイトカラーの仕事では、劇的な、素早い変化を求められる。しかも、定量的で、客観的な変化が求められる。
例えば、営業では、月単位、週単位、ひどいところでは、1時間単位で進捗を確認され、芳しくない状況には、すぐにメスが入る。
本当に転職してよかったなあ。
僕が今の職場で、最も気に入っているのは、ゆっくり、ゆっくり変化することが許容されている点だ。
これは、ともすれば、死と隣り合わせの仕事であることも影響していると思う。
急激な変化は、あくまで人工的なものなので、どこかで無理がくる。その無理が来るタイミングが、たまたま命に関わる局面ならば、自分だけでなく、周囲の人間にも危害が及ぶ。そういう怖さが、ブルーカラーの仕事にはある。
僕が好ましいと感じているのは、緩やかな、そして、なだらかな変化だ。本質的な変化と言い換えても良い。
それを実感し、日々を送ることは、もしかしたら、現代では贅沢なことなのかもしれない。
主観的で、定性的で、おまけに役に立たないことを、ゆっくり、のんびりする。そして、それによって、自分が少しずつ、着実に変わっていく。
この過程は、僕の人生における楽しみの一つだ。