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カ!の感想🎶

カ!を観た。

この、胸がぎゅっとなるような、ぐっと込み上げてくるような、走り出したくなるような感情を整理したいと思います。ネタバレします。

まず、中学生に対する解像度の高さよ……。
聡実くんも和田も中川も、同じクラスにいたよな!?というくらい中学生のリアルを感じた。
中川の「付き合ってる」という嘘も女子がめんどくさくなったときに言う冗談としてリアルすぎる。それを真に受ける和田も。

中学生の世界って良くも悪くも狭くて、学校が社会で部活なんて人生だったよなと思って聡実くんが狂児にキレるシーンで泣いてしまった。
あの世界の狭さのことを青春というのではないだろうか。
その狭かった世界に急に風穴を開けていったのが狂児で、聡実くんは大人でも知らないような未知の世界に巻き込まれていく。ただ、聡実くんに見えているあの世界は狂児であり、カラオケ大会であり、キティちゃんの下手な刺青であって、暴力を全く目にしていないわけではないけれど、どこかでフィクションなんだと思う。だから関係が続いているというある種条件付きみたいな関係性の脆さがあるような気がして私には刺さりまくりました………。

その点、狂児の振る舞いは子供っぽいように見えてめちゃくちゃ大人だなと思う。私自身20歳になって思うけど、思春期のめんどくさい中学生と上手く関わっていけるのって本当に大人。そして、そういう演技が上手いよねアヤノゴウはさ…!!!「カ!」→「MIU404」の人大丈夫??この先120年くらいアヤノゴウに囚われてしまわない????
「オレンジジュースな!」って何度も言う狂児、最高。
カズコの嘘含めて本当に深いところを聡実くんに話さないところが大人であり、いつか急にいなくなりそうな儚さがある。(実際そうだったけど)

この映画の良さって、設定はかなりファンタジーというか、あり得なさがあるんだけど、絶対に誰かの人生のどこかとリンクするような解像度の高さと繊細さなのではないかと…!
校庭から聞こえてくる運動部の声とか、廊下に響いてる金管楽器の音とか、カラオケの閉じ込められた騒がしさとか、そういう懐かしさを全部思い出してしまうような、狂児と聡実くんとすれ違っていたかもしれないあの時の私がいるような気がして世界に惹き込まれました。(東京出身でごめん)
あと、中川。聡実くんに配慮してるのはもちろんなんだろうけど、和田が声変わりの壁にぶち当たるまでそれを教えないようにしている中川の先輩としての優しさが私は大好きでした。聡実くんの立場が悪くなったり、和田が合唱を辞めてしまったりしないようにしていた彼女はすごくかっこよかった。めちゃくちゃ好きなキャラ。

聡実くんが1人カラオケしてろってLINEするところ、あまりにも狂児が大人の対応をしてしまって動揺してるのが2人の立場の違いや歳の差を感じて胸がぐっとなりました…
最後の紅を聡実くんが熱唱するシーンは号泣だった。あそこで狂児スライドショーするのは反則ですよ……!掠れる声とそれでも全力で歌い続ける思いの強さが500000000点満点…!!狂児の代わりに勝ってやるというか、狂児のこと忘れさせないぞというか、狂児に届けというか、全部というか。
「愛🫰」が伏線のように回収されていったのも本当に見事で…こうして褒めるのも烏滸がましいくらいです……。

最後の名刺を見つけるシーン、聡実くんは狂児のいる世界やそれでもう永遠に会えないかもしれないことに自分でけじめをつけたのだと思う。聡実くんは新しい世界に触れて声変わりを乗り越えて大人に近づいたということだと思った。

ですので、最後の最後はテンションブチ上がりだよ!!!!!!!!!なんだあれ!!!!!!!!!続きを!!!!!!!みせてください!!!!!!!!こんなんで終われるかよ!!!!!!!!原作買わせてください!!!!!!!


取り乱してしまいましたことを深くお詫び申し上げます。


えー、この映画に携わった全ての方、この映画の良さを日頃からつぶやき私を「観に行こうかな〜」と思わせてくださった皆様。そして、この駄文を最後まで読んでくださった方々。


心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございます。

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