「Talk with Monsers」企画書
キャッチコピー 「話せばわかる」戦わずしてモンスターを退ける、非暴力バトルマンガ。
あらすじ:「暴力を嫌悪する青年・白鳩マハト」は、襲来するモンスターから街を守る"ディフェンダー"としての役割を国から命じられている。マハトはその職責を、モンスターに指一本触れず、会話だけで追い返す事で果たしている。ある日いつものように襲来するモンスターを説得しようと試みたが失敗し、仲間が代わりにモンスターを倒す。モンスターには、自然発生モンスターと人工的モンスターが存在し、マハトの説得が効かないのは、人工的に作られたモンスターだと分かる。マハトは仲間と共に、諸悪の根源であるモンスターを作る人物を説得するたびに出る。
第一話のストーリー:なけなしの金で買ったコンビニのパンを、公園の鳩に分け与えるマハト。街が騒がしくなる。民家の三階建に相当する体長を持つ巨大な熊が突如現れ、街を荒らし始める。警察官が熊退治を試みるが失敗に終わる。警察官は諦めて、市民たちの避難誘導をする。逃げる群衆をよそに、熊と対峙する人が2人いた。その2人とは群衆を逆走するように現れた女性・カトリーヌとなんの変哲もない普通の青年・マハトであった。カトリーヌはマハトに「下がってなさい」と声をかける。カトリーヌはあらゆる格闘技の世界王者であり、自信満々に熊の足にローキックをかます。熊は倒れ一件落着と思われたが、熊は起き上がりまた暴れ始める。熊にキックを喰らわすカトリーヌ、起き上がって何事もなかったかのように暴れ始める熊。何度か繰り返したのち、熊がカトリーヌを払いのけるようにして吹っ飛ばす。一連を見ても動かず周囲を見渡すマハト。マハトは、この熊がスーパーやコンビニは攻撃しているが、オフィスビル等食料がない建物には危害を加えていない事に気づく。マハトは、「そこの君、避難しなさい」と咎めてきた警察官に、隣街のショッピングモールにいる人を外に避難させるよう頼む。マハトは、熊に「食べ物ならこっちにある、ついてきて」と呼びかけるが、熊にしっしっと払われてしまう。コンビニを物色している熊。熊に攻撃された事で全身血だらけになったマハトが熊に近寄る。カトリーヌに蹴られた熊の前足を撫でるためであった。マハトは「行くよ」と声をかけ、熊はマハトについていく。こうしてショッピングモールの中に入った熊には、街中の食べ物が届けられた。満足した熊は元のサイズに戻り、無事捕獲された。その様子を見ていた防衛省の若手キャリア官僚・麗川結は、「あの子たち、やるじゃん」と秘書の原田に声かける。一連の様子を見ていた謎の男が舌打ちをして現場から立ち去った。
第2話以降のストーリー: 突如現れた巨大な熊による被害の報告と今後現れるかもしれない未知の生物に対応するよう国は、麗川を非常事態対策本部長に任命する。
マハトとカトリーヌは、非常事態対策本部長・麗川に見出され、街に現れるモンスター対策をする班(ディフェンダー)に入らないかと誘われる。危険な職務だが、マハトは高い報酬から・カトリーヌは巨大な熊に負けた事、そしてマハトが戦わずして勝った事への悔しさから、麗川の依頼を両者ともに引き受ける。ディフェンダーには国中の特殊技能を持った人たちが集められている事を伝えられるマハトとカトリーヌ。麗川からマハトとカトリーヌ、そして巨大ロボットを操れる男性・椿、物静かなクレー射撃の世界王者女性・甲子(こうこ)の4人でチームを組めと命じられる。椿はカトリーヌをしつこく口説く。カトリーヌが椿を蹴る。それを見たマハトは部屋を飛び出してトイレに駆け込む。マハトは、フラッシュバックー小学生ぐらいの男の子をクラスメイトが囲み、いじめているーを見る。しばらくして、マハトが「お腹痛くなっちゃって」とおどけて部屋に戻ってくる。カトリーヌはマハトを茶化す。椿はそれを無視してカトリーヌを口説く。カトリーヌがまた椿を蹴ろうとした所を甲子が止める。心配そうにマハトを見つめる甲子。
また、普通の生活をした方が良いという麗川の案で、近所の普通の高校の2ーD組に編入する。
出動命令が4人にくだり、現場に行くとそこには巨大なキンモクセイが街のど真ん中に出現していた。香りにつられて近づいた者が根っこで眠っていた。一目散に飛び込み、眠る椿とカトリーヌ。銃を持つ事で豹変した甲子がキンモクセイに銃を乱射すると、かえってキンモクセイが大きくなり、ビルや人を飲み込んでいく。マハトが、遠くからキンモクセイの様子を見ると、眠る人が増える毎に徐々に小さくなっていくのに気づく。マハトは、麗川に街中の人をキンモクセイの下に集めるように頼み、街中の人と共にマハトも眠り落ちる。みんなが起きると、キンモクセイは小さくなり、街がキンモクセイから解放された。街中の睡眠への欲求が生み出したモンスターであった。
一方学校生活は、カトリーヌが持ち前の美貌から学園中からモテるが、持ち前の性格からあらゆる人を蹴散らしていく。椿も頭が良く、カッコいいためモテるが、ずっと機械に乗っているため体が弱く男子にはいじられている。甲子は教室の隅で本を読み、マハトはクラスの諍いを仲裁しながら、ディフェンダーの他の三人をクラスに馴染ませようと努力する。
その後の街にも、続々とモンスター(飼い主が吐く暴言を覚えてしまい綺麗な言葉が話せなくなったオウムやコンタクトレンズへの嫉妬に駆られたメガネや食べられず捨てられたステーキの添え物パセリなど)が現れるが、その都度マハトが説得して、元の姿に戻していく。その過程で、カトリーヌは自身の力の無力さと力による攻撃一辺倒でいいのか?と悩み、椿は1人だけで生身で戦わずに、巨大ロボットで戦う自分の姿に悩む。甲子は補佐として麻酔銃を打ったり、モンスターの気を引く銃声を鳴らす事でマハトの補佐が出来ている事には納得しつつも、もっとマハトに頼らなくてもいい方法がないか考えを巡らせる。麗川は言葉の力を過信するマハトに危険性を感じている。
学校の体育祭にて、カトリーヌは運動神経抜群であらゆる競技で、椿は騎馬戦の上として、甲子は相手の大玉を輪ゴムで射撃してズラす事で活躍し、マハトはムードメイクに徹する。
ある日、いつもとは違う、よく観察しても元の姿が想像できないモンスターが出現する。必死に説得するマハトの思いも虚しく、全く聞く耳を持たないモンスターを、麗川の指示でカトリーヌと椿と甲子が協力して倒す。
病室にいるマハトを麗川が訪ねる。麗川からモンスターが倒されたと知らされると、マハトは取り乱す。マハトの小さい頃の回想ー実家近くの牧場の牛が伝染病に罹り、その影響で近隣の牧場の全ての牛が処分の対象となった。可愛がっていた牛を死なせてしまったーを見る。牛の目が脳裏に浮かび、モンスターを攻撃することが出来なくなった。会話が通じない相手と戦うのは難しいからやめると言い出したマハトに、麗川は、モンスターには自然に発生したモンスターと人工的に作られたモンスターの2種類があり、今回は人工的に作られたモンスターであったこと、そして人工的なモンスターを倒すには製造者を問い詰めて改心させればいいと助言し、製造者を改心させるにはマハトの言葉が必要だと引き止める。マハトは、モンスター製造者がいる場所へと向かう決心をする。
トンネルをくぐり、モンスター製造者の元へ一人で向かう。トンネルの先には草木がイキイキと生え、動物やモンスターがそこら中を駆け巡っていた。モンスター製造者は「自然を取り戻すために人間を倒そう」と考えていたことがわかったマハトは、「人間と自然が共存できる世界を共に目指そう」と提案するが断られ、バラのモンスターのツタで雁字搦めにされる。その時カトリーヌと椿と甲子が丸腰で来る。モンスターの製造者は四人まとめて拷問するが、一向に反撃しない四人を見て、攻撃するのがバカらしくなり、四人とも解放する。四人がトンネルを歩き、元の世界に戻ると、モンスター製造者はトンネルを草木で閉じて、自身の人間への憎悪と向き合いながら、人間に危害を加えない形で生きようと決意する。
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