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【ご報告とお願い】モヨ代表に就任し半年 -葛藤の中で見つけた大切なこと-

日頃よりモヨ・チルドレン・センターの活動を応援・ご支援をいただきまして、心よりありがとうございます。代表の佐藤南帆です。

今年2月、モヨの創設者である松下照美さんが亡くなり、団体の代表として選任いただいてから、あっという間に半年が過ぎました。

怒涛の毎日のなかで、知識・経験不足な自分が代表をさせていただいていることが、とても不甲斐なく、本当に多くの葛藤や迷いがありました。

それでも前に進もうと思えたのは、子ども達が持っている輝く生命のエネルギー、どんなに大変な状況でも共に前向きに奮闘してくれるスタッフ、そして、モヨの活動を支えてくださるご支援者様のおかげです。

支えて下さる全ての皆様に心より感謝を申し上げます。

本noteでは、この半年の歩みを振り返るとともに、10月30日に控えるモヨの子ども達・スタッフ総出で参加する大切な年中行事・ナイロビマラソン・チャリティラン・サポーター募集のお願いについてお伝えできればと思います。

どうか、最後までお読みいただければ嬉しいです。

突然の代表就任・葛藤の日々

「私なんかが代表でいいのだろうか?」

この半年、何度も、何度も、何度も思いました。

NGO運営経験なし・子ども支援の経験なし。

右も左もわからないまま手探りで進む日々。子どもやスタッフを取り巻く新たな問題は毎日のように起こり、自分の経験や知識が全く追いつかず、焦りと不甲斐なさで押し潰されそうになる日々でした。

子ども達を取り巻く問題に直面し、生じた問題に対する解決策を考えるとき、自信を持って「こうしよう!」となかなか言えない自分に嫌気が刺すことも多々ありました。そして、不条理な現実に胸を痛めることも何度もありました。

  • 母は重度のアルコール依存症、父は行方不明の子ども。育てられる保護者も帰る家もないのに「家に帰りたい」と子どもが泣きじゃくること

  • モヨに暮らしている子どもの親戚が隠れて子どもに少しのお金を渡していて「一緒に暮らそう」と誘惑し、子どもがモヨから脱走。家庭訪問をしてみると、お酒の空き瓶がそこらじゅうに転がっていて、不衛生な布が一枚敷いてあるだけの場所で、教育は愚か、衣食住が守られる場所ではないものの、子どもは親戚と一緒に暮らしたいと希望すること

  • 「僕だけじゃなくて、貧しくて苦しんでいるお母さんを助けてほしい」と子どもから懇願されること

  • スタッフの職務怠慢や許されない勤務態度が発覚し、解雇を決定したこと

  • モヨの子どもが、通っている高校で窃盗事件に加担していたことが発覚したこと

  • 路上で保護し、更生施設に入居した薬物依存症の子どもが再び路上に逃げ出してしまったこと

  • 将来の可能性を広げるために高校に通いたいと自ら希望し、学費支援を始めた子が、やる気をなくしてしまい、成績が著しく下がったこと

  • 止まらない円安、物価の高騰により膨らむ年間予算

  • 子どもは児童養護施設にいれておくべきではない!というケニア政府の脱施設化の動き

など、日々起きる問題に対して、生まれた環境に関わらず子ども達が持つ権利が守られ、明るい未来を生きていけるようにするには、どう向き合うべきなのか、なかなか出ない答えを悶々と探す毎日でした。

「こんな時、照美さんだったら、子ども達・スタッフに何と声をかけるのだろうか?」

と何度も自分自身に問い直しました。

そんなときにグッと背中を押してくれたのは、照美さんと現地スタッフの言葉でした。

「あなたなら、できると踏んでいるから」という最期にいただいた照美さんからの言葉。

照美さんの功績と、あなたの努力に感謝してます。モヨを前進させていこう。あなたと一緒に働ける日々が好きです」というスタッフからの力強い言葉。

照美さんから任せていただいた大切なモヨの子ども達。
私はこのモヨを守っていくと決めたんだ。だから、やるしかない。やりたい。

子ども達やスタッフと一緒に、今考えられる最善の答えを丁寧に出し、進んできました。

日々一緒に奮闘してくれる現場責任者・ブライアンとマネジャー・タイタス

NGO運営、子どものケアについての知識・経験不足…自分に足りないことを埋めるために、時間の許す限りできることはなんでもしました。

  • 目の前の子どもと向き合い、とことん対話をすること

  • 子ども達のケアプランやモヨの運営体制についてスタッフととことん議論すること

  • モヨに似たような活動をしているNGO団体を片っ端から訪問し運営方法を学ぶこと

  • 子どもの権利や児童法について調べ、文献を読み、知識を吸収すること

そして今、モヨが永く、強く続く持続可能な団体にするために必要なことは何か?を改めて見つめ直すために注力しています。

照美さんがモヨを設立したのは約20年前。当時に掲げた照美さんのビジョン・ミッションやプランを改めて自分でも咀嚼し、今年発表されたケニアの児童法改定や子どもを取り巻く社会の変化と合わせて、活動の軸を再考していきます。

  • モヨが目指す理想の社会は何か?

  • モヨの活動は、ケニアの子どもを取り巻く社会にどんなインパクトを与えられているのだろうか?

  • 子ども達のためによりよい活動をするためには、どんな改善が必要なのか?

現在、モヨは「児童養護施設の運営」「ドラッグリハビリテーションセンター」「給食支援」「学費支援」の4つの活動を軸にしていますが、それらの活動が子ども達やケニアの社会に与える影響を再度アセスメントし、キープすべきこと、改善しなければいけないことの議論を重ね、組織体制の見直しをしていきます。

たった半年ではありますが、子ども達やスタッフたちと過ごす時間が増えれば増えるほど、彼らへの愛情が増していくことを強く実感しています。

そして、大切なことに気付きました。

モヨは、"家族である"ということ。

スタッフと子ども達の距離がとても近く、いい意味で"組織"っぽくないこの家族みたいな温かい雰囲気が大好きです。

照美さんが作ってくれたこの大切な家族を守り続けたいという覚悟は確固たるものになりました。

まだまだ未熟者で至らぬ点ばかりですが「モヨの子どもを守り、未来を照らし続ける」という気持ちは誰よりも強いということだけは、胸を張って言えます。

照美さんのように、子ども達やスタッフを強く引っ張り、先陣を切って導くカリスマ的な存在にはなることは難しいかもしれません。

それでも、私は子ども達やスタッフと一緒に学び、考え、向き合い続けることはできると思っています。

これからも自分にできる精一杯の方法で、モヨの子ども達、そしてケニアの子ども達の未来を明るく照らせられるよう、全身全霊で進んでいきます。

今後とも皆さまのご支援・ご協力をいただけると幸いです。何卒宜しくお願いいたします。

ドラッグリハビリテーションセンターに暮らしながら洋裁の職業訓練校に通う子どもがスタッフと子どもにアフリカ布のお洋服を作ってくれました!

モヨ・チャリティラン・サポーター募集のお願い

この度、モヨの活動資金を募るため、チャリティランイベントを実施します!

チャリティイベントを通じて、モヨをご支援いただく方々を募集したく、下記にお知らせさせていただきます。

モヨの子ども達・スタッフは、10月30日(日)に開催されるナイロビマラソンに参加し、完走を目指します!!

皆様に、子ども達・スタッフの個別サポーターになっていただき、サポートいただいた子ども・スタッフが無事に完走できたら「走行距離 x 1,000円」をモヨにご寄付いただくというチャリティランイベントになります。

この機会にモヨに暮らす子どもや、日々奮闘しているスタッフ一人一人のことを知っていただく機会になればと思います。

ぜひ、少しでも興味がある方は、下記をお読みいただき、サポーターとしてモヨチームの完走を見守り、ご寄付いただけると嬉しいです!

昨年参加時、完走後の様子

ナイロビマラソンとは?

スタンダード・チャータード銀行主催。
2003年に初開催・今回は19回目。ケニアで最大の単発スポーツイベント。

2019年参加時、笑顔で走るスタッフ

チャリティラン開催の経緯

モヨがこの「チャリティラン」を始めたのは2007年。創設者の照美さんが、スタンダード・チャータード銀行にお誘いをいただいて参加し始めたイベントです。

「チャリティランに参加することで、子どもたちと一緒にモヨをアピールできる!子どもたちも資金調達に貢献できる!」と、子ども達も大賛成で参加してくれています。

毎年、皆様の応援のおかげでほとんどの子どもが完走することができ、イベントを通じて多くのご寄付をいただいており、モヨにとっても、子ども達にとっても、大切な年中行事のひとつとなっております。

ご寄付までの流れ

サポーター登録
(登録方法は後ほど記載いたします)

サポートいただく子ども・スタッフをこちらで割り振り
(※ご希望であればサポートする子ども・スタッフをご自身でご指名いただくことも可能です)

ナイロビマラソンイベント当日(10/30)に子どもたち・スタッフは完走を目指して走る

子ども・スタッフが完走したら『走行距離 x 1,000円』をサポーター様がモヨにご寄付いただく

※毎年ほとんどの子どもが完走することができていますが、万が一、サポートいただいた子どもが完走できなかった場合は、ご寄付をいただくことはございません。

ご寄付の使い道

  • 子ども達の食費・日用品費

  • 施設の電気代・水道代・維持費

  • 子ども達の学費

などモヨの運営費として使わせていただきます。

モヨでは、子ども達全員分の生活費だけで、1週間あたり約36,000円が必要になります。

10km分(10km x 1,000円=10,000円)のご寄付をいただきますと、子ども達の生活費、約2日分を賄うことができます。

昨年10kmを完走した子どもとスタッフ

参加する子どもとスタッフ

10kmコース

  • 子ども:7名

  • スタッフ:2名

  • 合計:9名

21kmコース

  • 子ども:14名

  • スタッフ:9名

  • 合計:23名

42kmコース

  • スタッフ:3名

以上、35名全員で完走を目指して走ります!

昨年のマラソンは全員完走できました!

サポーター登録方法

下記の登録フォームよりサポーターのご登録をお願いいたします。

▶︎登録フォームはこちら

ご自身でサポートする子ども・スタッフをご指名することをご希望する方は別途、個別にご連絡させていただきお選びいただきます。

※ご登録確認後、こちらからメールをお送りしますので、for.moyochildren@gmail.com からのメールを受信できるようにご確認いただくようお願いいたします。

昨年42kmを完走したスタッフ

最後に

創設者の照美さん・モヨの子ども達が毎年とても楽しみにしていたナイロビ マラソン。私が引き継がせていただいた後もこの大切な年中行事への参加を続けていければと思います。

子ども達・スタッフと一緒に楽しみながら、そして精一杯完走を目指して走りますので、どうか、どうかサポートをお願いいたします!!

モヨの活動を守るためには、皆様からのご寄付が必要不可欠です。温かいご支援をお待ちしております。

毎年、照美さんも子ども達と一緒にマラソンに参加していました!

お申し込み方法などで、ご不明な点がある方はお気軽に for.moyochildren@gmail.com にメールいただけますと幸いです。

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代表就任当時に綴った想いはこちら▼




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