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なぜ絵画に惹かれるのか?

今日は雑談的に感じたことの記録として、なぜ絵画に惹かれるのだろうという話。

つい最近、旅行先で美術館に入った。

そこでたまたま地元の絵画愛好家の展示会が開催されており、興味があって眺めていると、スタッフをしていた愛好会の女性が話しかけてくれて、少し話す機会があった。

クリムト・接吻(ウィーン・ヴェルべデーレ宮殿上宮)

その絵画展では、中国の山奥をイメージした絵や日本ではあまり見ない植物をモチーフとするものが多かった。

そこでその女性に、こういった絵は直接題材を見て描くのか尋ねたところ、そうではなく先生の絵を真似たり、似た図画を見ながら描くとのこと。
そして、自分の心を通して絵を描くのが大切で、これを「写意(意思を写す)」というのだそうだ。

ゴッホ・ひまわり(ロンドン・ナショナルギャラリー)

僕はなぜか絵画が好きで、それこそヨーロッパ滞在中はよく美術館に行っていた(特にナショナルギャラリーは入場料無料で世界の名画を楽しめるので、大学の講義後によく通っていた)。

綺麗な風景であれば写真を見ればいいのに、なぜ絵画に惹かれるのかうまく言語化できなかったが、たまたま出会った女性が口にした「写意」という言葉に集約されていると思う。

絵画とは、画家がその時その場所で思っていたこと、感じていたこと、考えていたことを絵という表現を通して伝えるものなのだ。

だから、同じモチーフであっても、画家ごとに異なる絵画ができあがるのだろう。

だから、世界中の絵画はこれほどまでに人を惹きつけ、示唆を与え、感動させてくれるのだろう。

ブリューゲル・バベルの塔(ウィーン・美術史美術館)

その時代、その場所で、世界中の画家の心に触れることのできる美術館は素晴らしい場所だと思う。

これからも折に触れて世界の絵画を楽しんでいきたい。

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