素敵な学び方をひっそり研究に。
前回に続きこれまでのことを振り返っていきたいと思います。
子どもたちが学びの主人公となって学ぶ授業を設計していくにあたって,研究でその手法を考えていくというのもいいのですが,それとともに先生も研究の主人公となって学んで欲しいという思いがありました。
授業を設計する先生自身が学ぶことを楽しみながら研究を行ってほしい。
やらされる研究から,自分で進める研究へ。
そんなことが実現したら素敵だと思ったのです。
それを実現するためのアプローチとして今年取り入れてみたのが「けテぶれ」です。
「けテぶれ」については,とっても有名ですので,ここで詳細は記載しませんが,学校研究にどのように落とし込んだのかをまとめておきたいと思います。
フォーマットを簡単に。
4つの四角で囲み,書く順番が分かるようにだけにしてみました。
ここには教師の願いや何をもってそれを叶えるのか,それは実践をもって叶えることができたのかをワンシートで見えるようにしました。
これをそのまま,研究のまとめにすることで,業務削減にも繋がってほしいと思っています。
け:どんな願いをもって日々を過ごすのか。
話し合うことでお互いを高め合ってほしい。
教科の見方・考え方を生かして,学ぶことを楽しんでほしい。
主体的に学んで欲しい。 …など
教科に関わらず,どんな風に学んで欲しい,なってほしいという願いが先生たちにはあるはずです。
それをそのまま「け」にしてもらいました。
本校は研究する教科が決まっているのですが,教科という視点に縛られず,どんな風になってほしいかという思いをそのまま言葉にすることで,そこに迫るアプローチは何か,研究で取り組む教科以外からも刺さることはできないのかと考える余地を作りました。
テ:どんな場面で実践していく?
まずは学校研究で取り組む教科は当然そうなのですが,「け」を達成するには学校生活すべてが関わってくるのではないでしょうか。
すべてを記載するのは大変ですので,これは特に力を入れていきますというものだけは書いてもらうことにしました。
教材や単元名,活動名を書いていただき,公開する授業以外でも「け」を意識できるようにしました。
ぶ:みんなで分析
分析は個人で行うだけでなく,他の先生からもらったフィードバックをそのまま分析に加えられるようにしました。
自分だけで研究を完結するのではなく,他の視点から見つめなおすことや新たな発見をこの段階で生み出したいと思っています。
れ:これからどうする?
今回実践したことをもう少し続けないとまだ分からないのであれば続けなくてはならないし,修正が必要なのであれば,その個所を練習して習得する必要があります。
他にも,いい発見があり,自分のその指導スキルがないのであれば,それも練習が必要です。
次なる「け」や「Q」へむけ,自分に必要な「れ」を積んでいけるようにしてほしいと思います。
実践するのは大人ですので,「けテぶれ」よりも「PDCA」の方が耳なじみがあるかと思いましたが,ニュアンスの違いや子どもたちにも提供できるものということで,先生たちにも「けテぶれ」で研究の主人公になってもらおうと思いました。
これだけでは学校研究はうまく機能しないと思いますので,もう少し策を弄したいと思います。
次回は「QNKS」について考えてみます。
今回もお読みいただきありがとうございました。
誰かの「よりどころ」となりますように。