
学校が違うとこんなに変わるんですね。
久しぶりの投稿です。
この3月4月は卒業&入学,新学期スタートでばたばたしてしまいました…
だいぶ前に記録した内容ですが,ここからぼちぼち再開していきたいと思います。
~ここから記事~
教員になって初めて筑波以外の附属小学校に行きました。
似ているような実践だったとしても,アプローチが全然違うんですね。
そこに大きく感動でした。
お茶の水では「てつがく構想」を仕組んでいて,そこから考えさせられることはとても多くありました。
かすっているくらいかもしれませんが,最近,哲学対話やプロジェクト学習,総合でいろいろしたりと,似たような方向性のことに興味があったので,今年いけたのは,タイミング的にも大きな成果でした。
今回もいくつか書き記しておこうと思います。
ロングスパンで気づくことを促す
参観したときに,ちょっと,んっ?と思うことを言った子がいたのですが,あまりそこではきつく指導しなかったのです。
それは,今回が公開だからということではなく,普段からそういったことを心がけているのだというのです。
それを伺ったときに,とても素敵だなあと思いました。
限度はもちろんあるのでしょうけど,発達途上の子どもはそこまで人を思いやることはできないと考えています。
自分を大切に,自分を知るうちに,「あっ。きっとあんないい方したら,相手は嫌だったんじゃないだろうか。」と気づくときが来るんですね。
その時やっと,人を思いやった行動とは何か身に染みて分かるときが訪れるのです。
こういう身に染みた気づきみたいなものは,すぐにはやってきません。
教師がすぐに口出ししちゃえば,気づくチャンスもなく,そんなものかとわかればまだいいですが,嫌悪感とか聞き流すとか,そんなマイナスなものだけになってしまうのであれば最悪です。
教師として,境界を見極め,どっしり構えてあげたいものです。
と,思うものの,この気づきというものが,年度をまたいだらどうでしょう。
生活面だけでなく,学習内容も,「ここまでのラインは来たのだけど,自分のものになるにはもう一歩!」みたいなときに,焦って現担任が刺さっていくのもいかがなものです。
担任だけでなく,学校全体が,なんかこうどっしりとした雰囲気みたいなのを作れるといいですよね。
関わり合うということ
「てつがく構想」をざっと見渡して思ったのは,つながりがとても大切にされているということです。
イメージしやすいので,ちょっとプロジェクト学習をしていて,チームで動いている場面を想像してみてください。
クラスの中に何チームかそれぞれ思い思いに活動しているので,教師はすべてを把握はできないですよね。
すると,1時間が終わり戻ってきたときにはいろいろなことがチームの中では起きていて,いろいろな変更が加えられていたりして…なんてことがあったりします。
余裕があるときは,ゆっくりこのチームのお話を聞けるといいですよね。聞くと紆余曲折があって,ここに至りついたということが分かったりします。
何が言いたいのかというと,自然と他と関わることが日常化し,その関わり方が強化されていくような場面を授業内でもデザインしてあげたいということです。
どこまでも,教師の引いたライン上を走るだけでは,自然な関わりが生まれにくいものです。
ちょっと冒険して関われるようなそんな環境を,授業を作ってあげたいものです。
自己と向き合うとこと
他との関わりもいいのですが,自分を見つめなおすということがかなりどっしりと仕組まれているなと思いました。
何回か話題に出したかもしれないのですが,自分を知る,大切にできる,ということは,すなわち他人にも自分があるという理解につながっていくものだと考えています。
そう考えると,自己と向き合うことはとても大事なのですが,振り返ればいいとかそういう問題ではありません。
自分は何が好きなのか,何が得意なのか,何を大事にしているのか,自分で決めて実行するということはどういうことなのか,それは他や社会とどうかかわっているのかというのは,そういう感情が生まれる経験を積まないことには身に染みてきません。
お茶の水の「てつがく構想」には,そういった自分との対話をする時間がたっぷりと保証されているなと感じました。
とはいえ,研究校ですので,一般の学校にはできないカリキュラムなわけですが,エッセンスをいただくことは可能かと思います。
例えば,私が好きな『学び合い』や葛原先生の実践などは,とてもこのエッセンスをいただくには有効な概念であったり,システムであったりすると思います。
一般の学校でできることは何か考え続けたいものです。
成績や出張でばたばたした数週間でしたが,附属校の公開に参加できたことはとてもいい刺激になりました。
ちょっと無理しても頑張ったかいがありました^^
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
誰かの「よりどころ」となりますように。