行方不明展に行ってきました。
「行方不明展」行きました。
開催発表時、賛否両論となっておりました。
僕の中で、はっきりとした線引きがいまだにできていませんが、やはり敬愛する作家さんの関わる展示会。この目で確かめなければと思い、なるべくゆっくり見ようと人の少ないだろう平日の昼間を狙ってみました。
いやはや大盛況のご様子で、人気ぶりがうかがえます。土日や夏休みに入るともっと凄いのか…
以下、ネタバレがございます。
お気をつけください。
どこか遠くを眺めるような
全体的に見て(一部は未体験ですが)、怖さや不気味さよりも、知らない世界への憧れや忘れてしまったかもしれない過去への郷愁を感じました。
身に覚えのない人の残骸。
いたのか、いなかったのか、はっきりとわからなくなっていく、人、場所、記憶。
それらを繋ぎ止める脆さや危うさ、切なさが心に滲んでくる展示物の数々。
ただ不気味におどろおどろしい展示ではなく、観る人に、「自分にも忘れていること、見果てぬものがあるのではないか」と感じさせてくれます。
ホラー好きはたまらない仕掛けの数々
もちろん、この展示会はあくまでもホラーエンタメ。ケレン味たっぷりの仕掛けが何重にも見受けられます。
「異世界に行く方法」「鬼門の開き方」といった有名ネット怪談から、「Backrooms」などの近年の作品をオマージュした映像、梨さんと株式会社闇の別企画「つねにすでに」の某作との関連を感じさせるモノ(考えすぎかも)など、ニヤリとさせてくれます。
そして、天井や床、壁の隙間に仕込まれた遺物の数々。
まるでかくれんぼの鬼をしている気分でしたよ。
他にもいろいろ見逃してるかも。
もしかしたら、日毎に展示の一部に変化があったりして…
だから展示物の写真撮影が許可されているのかも。
こころ残り
常にたくさんの人で溢れていた今回の展示会。
特に人気だったのが、「電話ボックス」
まぁ、今回の目玉というか、インパクトがありますからね。中に入って、受話器に耳をあてたいですよね。でも、並んじゃうと他の展示をゆっくり見れない!90分の時間制限があるんだもの!
同じ理由で、ヘッドホンでの視聴と隣にあったシンクの展示は泣く泣く未体験となりました。
だって、50分から40分待ちなんて、とてもじゃないけど並べないです。
「土砂」の展示ですが、映像を見る際にどうしてもライトの熱が身体に伝わってきて、凄い暑かったし、パネルも小さいのでうまく見れずに歯痒かったです。
ただ、必然的に土砂を囲むようにしなければ映像を見れない為、何かの儀式に参加しているみたいに見えてたかも。
全体的に凄くお金がかかっていそうな展示内容で、満足度は高かったです。
あとは、皆が等しく体験できる機会が、もう少しあればいいなと思いました。