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ナス畑のデザインで病害軽減して利益アップ
前回は、「IPM(総合的防除技術)とナスのアグリハック」というテーマで、IPM(総合的防除技術)の概要について共有させていただきました。
今回は病気の予防に関する提案をいくつかご紹介させていただきます。
ナスに襲いかかる病害の発生を抑える
ナスは水を多く必要とする作物ですが、病害を抑えるには湿度を低く保つことが重要です。
この矛盾に立ち向かうために、ナスの畑の排水性を最大限に高めることや、抵抗性のある台木を利用することで、土壌病害の発生を極力減らすことが可能です。
また、適切な防除策と組み合わせるために、畑のデザインも重要です。
これらの対策を施すことにより、ナスの病害の発生をほぼ防ぐことができます。
ナスの圃場の排水対策
畝間に溝を掘り、籾殻を敷き詰め、コルゲート管を設置し、さらに籾殻を被せて土をかぶせるという対策を行うことで、この矛盾を解決することができます。
この効果的な排水対策については、本マガジンで詳しく解説していきおますので、ぜひお楽しみにしてください。
予防法について
病気の発生を予防するためには、感染源となる病原菌の拡散を防ぐことが重要です。
そのためには、病気に侵された葉や茎、果実は迅速に畑から取り除く必要があります。これにより、病原菌の増殖や感染源の形成を防止することができます。
特に糸状菌(カビ)や細菌(バクテリア)は高湿度を好む傾向があるため、ナスを栽培している畑では風通しを良くする設計を心掛けることが重要です。
このような細かな配慮を行うことで、病気の被害を軽減することができます。
圃場デザインの提案
土壌の管理も病害の発生を減らすために重要です。特に過湿状態の防止が求められます。
そのためには、収穫時に軽めの切り戻しを行い、樹勢を弱めることが効果的です。また、ソルゴーの活用も有効な手段です。
ソルゴーは防風対策やIPM(総合的防除技術)に利用され、天敵の住処として機能します。さらに、風通しの良さも特徴の一つであり、病害の発生を減らす効果が期待できます。
これらの対策を組み合わせることで、土壌の過湿状態を抑え、病害の発生を減少させることが可能です。
圃場の選択
夏秋ナスを栽培する畑の選定は重要な要素です。畝づくりや通路の工夫によって、収穫スピードや管理時間を効率化することができます。
特に夏秋ナスの栽培では、早朝からの作業が日常的に行われます。長期間にわたる栽培期間では、日々の積み重ねが大きな影響を与えます。
畝の管理時間を1分短縮するだけでも、畝の数が多ければその差は蓄積されます。10畝あれば10分の時間短縮になりますし、半年間で数日分の作業時間を節約することができるでしょう。これにより、大幅なコストダウンが実現します。
そのため、畝づくりや通路の配置に工夫を凝らし、作業の効率化を図ることが重要です。畑の配置やデザインによって、作業時間の短縮や作業効率の向上を実現できます。
このような埋没コストは、様々な要素に分散して存在しているため、常にPDCAサイクルを回すことが重要です。
さらに、農薬散布に頼らない害虫対策などを併用することで、従来の管理作業を効率化し、コストを削減することができます。これにより、通常の夏秋ナス栽培と比較して、より多くの利益を生み出すことができるのです。
【まとめ】ナスの病害対策と効率的な栽培管理方法
ナスの栽培において病害の発生を抑えるためには、湿度を低く保つことが重要です。そのためには、以下のポイントに留意する必要があります。
圃場の排水性を向上させる
ナスの畑の排水性を最大限に高めることで、土壌病害の発生を減らすことができます。畝間に溝を掘り、籾殻を敷き詰め、コルゲート管を設置することで効果的な排水対策が可能です。
病原菌の拡散を防止する
病気に侵された葉や茎、果実は迅速に畑から取り除きましょう。これにより、病原菌の増殖や感染源の形成を防止することができます。
土壌の管理と風通しの良さ
過湿状態の防止が重要です。収穫時に軽めの切り戻しを行い、樹勢を弱めることで土壌の管理を効果的に行います。また、ソルゴーの活用も有効です。ソルゴーは防風対策や天敵の住処として機能し、風通しの良さも提供します。
圃場の選択と配置
畝づくりや通路の工夫によって、収穫スピードや管理時間を効率化することができます。畑の配置やデザインに工夫を凝らし、作業の効率化を図りましょう。
これらの対策を組み合わせることにより、ナスの病害の発生をほぼ防ぐことができます。また、畑の効率的な管理により、作業時間の短縮やコスト削減も実現できます。
ナスの栽培においては、病害対策と効率的な栽培管理の両方が重要です。常にPDCAサイクルを回し、継続的な改善を行いながら、高品質なナスの生産を目指しましょう。
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アグリハック研究会
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