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【ブルワリーという世界】コラム① ビールが飲みたくなる時
月曜日がやってくる。
私にとって、これは海に向かう日となりました。
最近は、ほぼ毎日のように海辺にいます。今日も寒い朝、いつものように車から海を眺めていました。
クリス・レアの音楽が流れる中、40分間のぼんやりとした時間を過ごしました。海辺にいると、どうしてもクリス・レアの曲が頭に浮かぶんです。
車の中で、彼の曲に合わせて低い声で歌いながら家路につきました。海じゃなくても、このルーティンが私のストレス解消法になっているようです。
家に帰って、今日撮った海の写真を眺めていると、ふと思い出したのが今日のコラムのテーマでした。
若い頃、大学生活を東京で過ごしました。
運良く見つけたアパートは驚くほど家賃が安く、その理由は猫が多く、1階のレストランバーでは夜中までレコードがかかっていました。
猫たちがのんびりと歩き回るその場所は、音楽が流れ、クリエイティブな雰囲気に満ちていました。
私は毎晩そこでクアーズを飲みながら、音楽に囲まれ幸せな自由を謳歌していました。
音楽が大好きだった私にとって、それは夢のような環境でした。
そのバーで私がいつも注文していたのが、クアーズのビールでした。
ジェシーの店(誰か知らないと思いますが)の壁に飾られたポスターの影響で、クアーズを試してみたのがきっかけでした。
当時よく見ていた『ハートカクテル』というアニメ。疲れた夜、その番組は寒い日に温もりを与えてくれるような存在でした。
『わたせせいぞう』の描く世界には、いつも心が癒されました。
その後、キャリアと人生の新たな章を求めてアメリカに移住しました。
ここでは新しい文化、新しい環境、新しい挑戦が私を待っていました。
しかし、心の片隅にはいつも東京のレストランバーの記憶が残っています。
『ハートカクテル』というアニメを見るたびに、私はそのレストランバーの暖かな雰囲気と、クアーズの味を思い出します。
今でも、その時の思い出は私にとって特別で、時折その本を手に取り、過去に思いを馳せます。
アメリカに移住してからも、過去の美しい瞬間への扉としてのクアーズの役割は変わりません。
ある日、すれ違う人の香りが突然懐かしい記憶を呼び起こすように、このビールは私を過去へと誘います。音楽を聞くだけで、過去へのトリップができるのです。
久しぶりに、クアーズを飲みたくなりました。
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