ナスは最終的にどの位置にいつ何果着いたか収益公開
前回は、「出荷から逆算する生産計画」ナスの生育ステージの推移と題して秋夏ナスにおける可販果が収穫できる範囲を実績ベースでご紹介させていただきました。
今回は、昨年の夏秋ナスの収穫量についての発表とデータの取得を通じて得られた情報を共有していきたいと思います。
昨年の収穫量データを分析した結果、総収穫量はXX kgという結果となりました。この数値は、農作業の成果や栽培管理の効果を示す重要な指標です。
収穫量の確保には、適切な栽培管理、防風対策、害虫対策、摘心のタイミングなどが大きな影響を与えました。また、畑の環境や天候の変動にも対応しながら、作物の生育をサポートすることが重要でした。
収穫量のデータを通じて、作物の生育状況や収量に関わる要素を把握することができました。これにより、来年以降の栽培計画や改善点の特定に役立てることができます。
観察報告
主枝において、共通してみられる特徴としては、横向きから上に大きく曲がることや第5節位までの花数が多いことが挙げられます。
ただし、第5節位までであっても、花数が少ない節位も存在します。
また、接近しすぎた節になると、節の位置によって開花数に差が現れ、勝ち負けが生じることが分かりました。
このような特徴を把握することで、より効果的な栽培管理や摘心のタイミングを選ぶことができます。また、節位による開花数の差異に注意を払い、均等な花つきを促すことで収穫量の安定化につなげることができます。
最終的に行った調査では、夏秋ナスの樹の位置と時期における花の開花状況、収穫期間、そして収量について詳細なデータを収集しました。
具体的には、露地での平面四本仕立栽培において、以下のような結果が得られました。
花の開花状況
主枝
上部から下部へ向かって開花し、横向きから上に大きく曲がる傾向がありました。
側枝
下部から上部へ向かって開花し、主枝に比べて開花数が少ない傾向が見られました。
収穫期間
初めの収穫
開花から収穫までの日数がかかり、初めの収穫は比較的遅くなりました。
収穫ピーク
開花数が最も多くなる時期であり、収穫量もピークに達しました。
収穫終了
気温の低下や樹勢の低下により、収穫が終了しました。
収量
収量は樹の状態や環境条件によって異なりましたが、一般的には花数が多い節位や主枝において収量が増加する傾向がありました。
これらのデータを分析し、栽培管理や摘心のタイミングなどを最適化することで、より効率的な栽培と収量の向上を図ることができると考えています。
今後もさらなる研究と実践を重ね、夏秋ナスの露地栽培における生産性と品質の向上を目指していきます。
花が咲いてから収穫に至るまでの期間は、最も早い場合で7月下旬から収穫まで10日、遅い場合では9月中下旬開花から36日かかっていました。
気温や天候の影響によって開花から収穫までの日数にばらつきがありました。寒い時期や曇雨天が続くと開花までの期間が長くなり、暑い時期や着果負担が少ない梅雨明け頃には開花から収穫までの期間が短くなる傾向が見られました。
また、下の葉脈から芽を伸ばし、花を咲かせてから収穫に至るというパターンが繰り返されることが確認されました。
これらの知見を踏まえて、適切な栽培管理や気候対策を行うことで、花の開花から収穫までの期間を最適化し、収穫量や品質の向上につなげることが期待されます。
毎朝、畑を訪れるたびに、開花した花に札を付けて、その花の果実の収穫時期と関連付けました。具体的には、該当する主枝および主枝上の節位を記録しました。もし側枝であれば、その側枝がどの主枝の第何節位の位置になったのかも記録しました。これにより、各花の収穫時期と位置情報を正確に把握することができました。
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アグリハック研究会
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