鉄コーティングによる水稲栽培における倒伏させない技術
前回は、鉄コーティングによる水稲栽培の生育調整について解説させていただきました。
稲の倒伏を防止するためには、倒伏の要因を正しく把握し、適切な対策を行う必要があります。
倒伏の主な要因は「物理的な要因」と「栽培管理技術」の2つに分けられます。
物理的な要因としては、登熟期における強風(台風)、大雨、暴風雨などの気象条件が挙げられます。これらの自然災害によって稲が倒れることがあります。
栽培管理技術による要因としては、病害虫の発生被害による茎質や稈質の低下があります。紋枯病、イモチ病、ニカメイチュウ、ウンカ、ツマグロヨコバイなどの病害虫に注意し、適切な防除を行いましょう。
また、生育中期(溝切りや中干し期などの葉数7〜8葉期)における水管理や生育調整の適切な実施も重要です。これらの管理作業を適切に行わなかった場合、倒伏のリスクが高まります。
さらに、基肥や施肥量の適正な調整も重要です。生育過多や基肥一発施肥による生育調整の失敗、移植時の厚播や植付本数の過多、密植栽培などによって茎数が過剰となり、茎質が低下する場合も倒伏の可能性が高まります。
特に直播栽培では、播種量が多くなりがちで、苗立ち数の過剰や散播、条播による茎数の増加が起こります。これによって茎質が低下し、倒伏の危険性が高まります。
以上の要因を考慮して、倒伏防止の対策を行いましょう。例えば、適切な風除けの設置や支柱の利用、病害虫の防除、生育調整の適切な実施などが有効です。これによって稲の倒伏を防ぎ、収量や品質の維持を図ることができます。
倒伏を防止するための対策は以下の通りです。
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アグリハック研究会
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