
パスタランチ
冴えない。
由美子高校2年生の初夏。
従姉妹の美優から誘われた。
車でイタリアン料理の店に着いた。
席に座ると、シェフがチラッと見えた。
すると美優が「あれ、彼氏。」と言った。
へぇ~と思ってるうちに料理か運ばれてきた。
料理は美味しかった。
食べ終わり店を出た。
車に乗ると美優がいきなり
「可愛くないからかなぁ、私。実は振られたの。まだ好きなんだけどどうしたらいい?」
と、言った。
由美子は困った。
「諦めたら?」
と言うと
「嫌だよ」と美優は答えた。
「分からないもん」と由美子はやさぐれた。
「もう、降りて。今からお店、もう1回行くから。」とイキナリ美優が言った。
「早く降りて!」
勝手な美優だった。
車から降りた由美子は病んだ。
30分も歩かなきゃ。ろくな事ないや。
トホホと歩いていった。
しかし、由美子はそこから先の記憶が無かった。
最近日記を見て思い出していたのだか記憶がない。しばらく考えていると「死体遺棄」と遠くから心の中にテレパシーのような美優の声が聞こえてきた。
目の前に鈍器が振りかざされた。そんなフラッシュバックを見た。
鈍器で殴られ即死した。
と頭は憶測を立てた。
では、今ここにいる私は…?
替玉。
そう、すり替えられたのだ。
「まずい。」
由美子は怖くなった。戸籍謄本などが心配だ。
私は誰なのか。思い出せない。
悪寒が走り、鳥肌が立つ。
と、そこに呼び出しのチャイムが鳴った。
インターフォンを見ると美優が立っていた。
「由美子、ご飯いかない?」と美優は言う。
やばい!
マタコロサレル!
おわり