【COCのKP向け】セッションで事故らないためにKPにできること
<はじめに>
このごろ野良卓でのミスマッチや、シナリオの地雷チェック、PLとのコミュニケーションの取り方などなど。KPをする上での問題がちらほら話題になっていますよね。
でもこの界隈地雷チェックも募集方法も口伝でしか伝わってないし、誰も教えてくれないし。何をどう確認したらええの?ってなっちゃう人もおるのでは・・・?
と、思いまして。
「事故らないために、楽しいセッションを作るために、普段やってること」をまとめてみることにしました。
前提このnoteでは野良募集で気をつけていることが多くまとまっています。
ただ、初対面の人と遊ぶ時や、仲良しでも地雷チェックが必要な場合などには使える情報もあるかと!
COCの畑の人間なので、COCの話にはなりますし、散文ですが。
悩める世のKPの参考になったらいいな〜!の気持ちを込めて!
<このnoteの構成について>
このnoteでは、セッションの実施までを4つのフェーズに区切って、それぞれの段階で考えていることややっていることを書いていきます。
▼セッション実施までの各フェーズ
①募集
②参加意思の確認➡︎立卓
③セッション実施
④終了
では早速いきましょう!
①募集
募集フェーズは、回したいシナリオのPLを募る段階です。
仲良しの方とのコミュニケーションはみなさん困っていないと思うので、
ここではSNS上や、知らない人相手での募集チェック項目を記載します。
= PL募集 =
SNSでPL募集をする際は、基本下記の内容を記載しています。
システム
シナリオ名,COCなら6or7版
形式(ボイセ,テキセ,半テキ)
人数
所要時間
セッション予定(日時/すり合わせ/集まり次第…など)
シナリオ傾向(クラシックorエモシ、RP推奨or探索重視)
その他の留意事項(含まれる地雷要素、推奨されない行動)
↓↓↓実際の文章を例として記載するとこんな感じ↓↓↓
重要なのは「どんな人に向いていますよ」「どんな要素がありますよ」「これはやっちゃダメ!」ということを募集時点で明記しておくこと。
KP依頼があった際も、上記をベースに条件を伝えればOK。
= 募集フェーズでの考え方 =
大事なのは募集段階でしっかりゾーニングしておくことです。シナリオのターゲットではない人に「私には合わないかも?」と思ってもらえるよう工夫できるとよきですね。
正直、重いエモ系のシナリオは「仲の良い参加者をお誘い合わせの上でご参加ください」とした方が絶対に良いと思っています。
初対面で「はい!仲良しRPをしてください」って、普通に考えてちょっと心理的なハードルがありますでしょ。
TRPGだからそんなん当たり前、みたいに思うかもしれないけど、みんながみんなそうじゃないのだ。へけ。
センシティブ要素があるもの/地雷が多いもの/秘匿クソ重感情シナリオ/キャンペーン/うちよそ、みたいなシナリオは私は野良では回しません。
そういう作品は仲良し同士で遊ぶ前提だと思ってるし、その方が楽しいと思います。
また、ハウスルールに細かい指示があったり、読んで欲しいものがある場合は、プロフではなく募集のツリーにわかりやすくくっつけましょう。
「ここに飛んで読んでね!」は案内として不親切ですし、読まれてないと思っていいです。
②参加意思の確認
やりたい!と手を上げてくれた人が、本当に参加して大丈夫そうかを確認しましょう。やることは「アカウント内容の確認」→「本人への再確認」です。
<アカウントの確認>
プロフィール/リットリンクなどの地雷要素を確認
卓報告や発言などから見られる好みのシナリオ傾向
<本人への再確認 ※アカウント確認をした上で>
①プレイ傾向的に問題がないか?
例)「卓報告ではクラシック系のシナリオの通過が多そうでしたが、NPCへの感情移入やエモRPを求められても対応できますか?」
②改めての地雷要素確認/注意喚起
例)「このシナリオは重めのRPを求める傾向にあるため、無言/発言しないなどはNGです。またルールブックの所持は前提とさせていただきます。この点問題ないでしょうか?」
例)「このシナリオは、シナリオの中でどう生き抜くかを主題にしており、生還を目的としたシナリオではありません。メタ推理などはミスリードにしかならないため、お控えください」
= 参加意思の確認フェーズの考え方 =
「募集の投稿に反応があった!KP依頼があった!じゃあこのメンツで確定でヨシ!」という判断はしない方が無難です。
必要なことを全部伝えて、レスポンス内容などからも「この人は問題ない」という判断の上で確定させましょう。
大事なのは、この段階で合わなそう、と感じる人に対して断る勇気。
合わなそう、の判断基準は色々です。
プロフ記載の地雷的にシナリオに合わなそうだったり、好きそうなシナリオ傾向的に噛み合わなかったり。
感覚的に「なんか普段の投稿が怖そう」とか「なんかこの人苦手かも」とかでも判断基準にしていいと思っています。
一番大事なのは「セッションの時間を楽しく過ごすこと。楽しく過ごしてもらうこと」です。難しいかも、の感覚は信じていいし、断るのにもっともらしい理由とかもいりません。
私はぶっちゃけて「すみませんTwitterなど拝見したのですが、シナリオ傾向的に難しそうだと判断しました!私のセッションでお楽しみいただける自信がなく・・・またご縁があったら!」と言って断ることが多いです。
③セッション実施
日程もろもろ決まって、よっしゃ当日!
ここで大切なのは、セッションに集中して楽しめる空気作り!
VCに入ってから意識していることは3つです。
シナリオ中ずっと「話しやすいKP」に徹すること。
やりとりは丁寧に、アイスブレイクはしっかりめにすること。
ずっと明るく、PLさん/探索者にいっぱい興味を持って話すこと。
セッション始まってすぐは、しっかりとした挨拶と、PLさんへのヒアリングの時間を取ると良いです。長めのシナリオの場合、私はここで15~30分くらいお話しして、少し仲良くなってからスタートします。
<挨拶:普段やってる流れ>
初めましてなので、きちんとご挨拶からさせてください。
改めてKPの〇〇です、この度はどうぞよろしくお願いします!
来てくださって本当にありがとうございます。
すごい好きなシナリオなので、楽しんで遊んでいただけるように努めます。
よろしくお願いします〜!
では、プレイヤーさん…××さんで合ってます?(ここでPL名の読み方、アクセントを確認)
ご自身のご紹介と、探索者さんについて教えていただいていいですか?
(挨拶をいただく)
ありがとうございます!
もし、セッション中合わないなとか、苦手だなって感じることがあったらすぐに止めて言ってくださいね。
<アイスブレイク兼ヒアリング質問集>
結構セッションはたくさん回っていらっしゃるんですか?
馴染みの方と遊ばれることが多いんです?
技能からして、本が好きな探索者さんなんですかね?
これまで遊んだ中で好きなシナリオいくつか教えてください!って聞いたら何が出ますか?
= セッション実施フェーズの考え方 =
界隈の万人共通だと信じているのが「みんな楽しいセッションをやりたくてTRPGやってる」ということです。そして、KPの仕事は「楽しいセッションを作る」ための舵取りをすることだと捉えています。
冒頭でも書いた通り、楽しいセッションを作る上で、私が一番大事にしているのは「セッションの空気」です。
例えば不機嫌になるとか、冷たい言い方で指摘するとか、楽しくなさそうな人を放置してしまうとかって、マイナスにしかならない。これはまあ、PLで参加してても同じですが、そういったことは絶対にしない。
何か問題があってもポジティブに指摘したり「あ、それはダメなんです〜!」と言うときも、朗らかにしています。
つまらなそうな人には、大丈夫ですか?と声をかけたり。空気が悪いセッションはそれだけで楽しくない体験になってしまうと考えて良いと思います。
というか楽しいゲームで不機嫌になる人は普通に嫌われちゃうので!
自分がそうならないように気をつけましょ。
④終了
卓が終わったぞ〜!楽しかった!ここでじゃあ解散!
ではなく、伝えるべきことは全て共有して締めるようにしましょう。
シナリオの背景についての詳細/あればシナリオの裏話小話
改変点がある場合はその箇所と理由
卓報告の際の生還/エンド名などの表記について
BOOTH/Pixivのシナリオリンク
全ログ
私は、大抵上記について共有してしめるようにしています。改変などがあった場合はきちんと「なぜそうしたか」を含めて伝えるのが大事です。
= 終了フェーズの考え方 =
セッションが終わった瞬間が、PLさんたちもシナリオについて一番記憶も気持ちも新しい状態です。背景やシナリオについての話は、ここでなるべく共有しましょう。
あと、たまに見かけるのはセッション後のKPの「自陣語り」。PLさんたちにとっては自分達のセッションが今一番美しく眩しい時間ですので、他人の話で遮らないようにしてあげましょう。
卓報告での注意事項はシナリオによってかなり違うので、詳しく確認することを推奨します。
PLさんたちに何か不満や、シナリオについて思うところがありそうな場合も、しっかりこのタイミングで解消することが大切です。遺恨が残ってるから、後からふせったーでお気持ち表明だなんて悲しいことが起こります。
(そのためにもセッション中は始終話しやすいKPでいるようにしてるとGOOD)
<おわりに>
長々と書いてきましたが、セッションで事故らないためにやってることのまとめは、だいたいこんな感じです。
正直ここに書いたことは「いや知ってるが、わかってるが、やってるが???」という人が大半だとは思います。
でも、こういうのってこの界隈口伝でしか伝わっていかないし、教えてくれる人が身の回りにいなかったら、自分で考えるしかないし……やれ!って要求するには界隈としての状況が不親切なんじゃないかな?とも思います。
万全にKPできている方はご自身の振り返りに、参考にされる方は良いと思うところをつまんで、このnoteを使ってください。
まとめとしては、
徹底したゾーニングと、おいしい空気のセッションを心がける!が何よりポイントかな!と自分では思っています。
ここに書いたことが少しでも誰かの参考になったり、こういうふうに工夫できるんだ!みたいな小さな発見があったら嬉しいなと思います。
みなさんが楽しいセッションを過ごされるよう、心より願っています!