ベルギー留学~学生長期滞在ビザの申請方法~
こんにちは。ホノカです🌸
ベルギーは木々の葉も落ち、寒さが厳しくなってきて冬の訪れを感じていますが、いかがお過ごしでしょうか?2月から渡航される方は本格的に準備を始める頃かな、などと想像しております。そこで、今日はベルギー留学の最大の難関と名高い、長期滞在ビザの申請方法について書いていきたいと思います。
もうすでに申請方法を確認された方ならお分かりかもしれませんが、ベルギービザは取得までの作業がものすごく煩雑なことで有名です。EU諸国では一番大変と言われることも…。とはいえ、しっかり書類を用意して提出すればビザはスムーズに発行されるので、そこは安心して頂いて大丈夫です!
では以下にビザ発行に必要な書類とその準備方法について記載していきます。正確な情報をお伝えするよう注意していますが、必要な書類は適宜変わる場合がありますので、必ずベルギー大使館のページをご自身でも確認してください!不明な点は大使館のビザデスクにメール(英語)で確認すれば対応してもらえます。
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【D-VISA】学生用 申請書類
①ビザ申請フォーム Visa Application Form :原本2枚
ベルギー大使館HPよりオンラインで記入。これを記入してオンライン上で提出した後に、ビザ申請のための大使館訪問を予約できます。申請が集中する時期にはすぐに予約が埋まってしまうので、①に最初に取り掛かって早めに日程を押さえたほうが良さそう。
②有効なパスポート :原本+コピー2枚
滞在期間を通して有効なもの。滞在中に有効期限が切れる、ギリギリになってしまう場合は更新が必要です。また、ビザの申請から発行までは大使館預けとなるのでその間に海外旅行などの予定を入れないように注意してください。
③ICSO規格の証明写真 :3枚
パスポート規格の証明写真。直近に撮影されたもの。3枚準備してそれぞれの裏に名前を記入します。
④無犯罪証明書 Certificate of criminal record:原本のみ
ビザの申請時に18歳以上の人のみ提出が必要。住民票のある都道府県の警察に発行してもらいます。。
都道府県によって異なりますが、多くの場合は各警察本部で申請できます。私の場合はパスポート、収入印紙などを持参して京都府警の本部に行き、指紋を登録しました。都道府県によって必要なものが異なるようなので、各警察本部のHPや電話で確認してください!発行まで1〜2週間かかることが多いので、できるだけ早めに手続きをすることをお勧めします。
証明書を受け取ったら、東京または大阪の外務省担当部局でアポスティーユ(書類が正式なものである証明)を取得する必要があります。申請の仕方は外務省のHPに掲載されていますが、郵送と持ち込みにて申請できます。手続きを通して開封すると無効になるため、無犯罪証明書の封筒を開けてしまわないように注意!こちらも1〜2週間ほどで取得できます。
⑤健康診断書 Medical Certificate :原本+コピー2枚
最難関ポイントその①。指定された医療機関で健康診断を受診し、英文の健康診断書を提出。指定医療機関は大使館のHPに記載されているリストから確認できます。診断書のフォーマットも大使館のHPからダウンロードできるので、事前に病院に確認+自身でも印刷して持参することをお勧めします。また、予防接種やワクチンの接種歴が確認できる書類も必要になります。費用は病院によりますが大体25000~35000円ほど。お高いですね。指定機関から受け取った診断書はアポスティーユなしでそのまま提出できます。
どうしてもリストの病院に行けない場合は全国の赤十字病院でも検診を受けることが可能なのですが、対応してもらえるかどうかは病院によるそうです。赤十字病院で検診を受ける場合は、④の無犯罪証明書と同様にアポスティーユが必要になるので、時間に余裕にない場合は注意が必要です。
⑥入学許可書 Admission letter :原本+コピー2枚
留学先大学から受け取る証明書。ゲント大学ではInvitation letterという名前になっています。原本が郵送されている場合はそれを持参し、PDFのみの場合はコピーに加えて、留学先の大学から大使館のビザデスク宛にメールで送信してもらう必要があります。
⑦在学証明書 Certificate of enrollment :原本+コピー2枚
現在在学している大学などから発行される英文の在学証明書。在学している学校がない場合は⑧の卒業証明書を提出。
⑧卒業証明書 Certificate of graduation :原本+コピー2枚
現在在学している学校がない場合に必要。最後に通っていた学校(大学、高校など)の英文の卒業証明書。
⑨経済力の証明 Proof of sufficient means :原本+コピー2枚
最難関ポイント②。申請者が十分な留学資金を確保していることを証明しなければいけません。このための方法は3つあり、奨学金の受給、ブロックドアカウントの作成、保証人を立てる、の中から選択することになります。
一番簡単なのは奨学金(月730€以上=11万円弱)を受給している場合です。この場合、奨学金受給の証明書を提出する必要があります。複数の奨学金を受給する場合は合算も可能だそうです。
私の場合、受給する奨学金が基準額に満たなかったため、ブロックドアカウントという方法を選択しました。これは留学先大学に必要な資金を預け、資金力を証明する書類を発行してもらった上で、預けたお金は渡航後にベルギー国内の口座に毎月返金されるというシステムです。
ゲント大学の今年度の基準額は月950€(14万円弱)×滞在月数となっており、仮に一年留学の場合140万円ほどが必要になります。まとまった金額の用意が難しい場合、奨学金と合わせて足りない部分をブロックドアカウントでまかなうという方法もあるようなので、大使館に確認してみてください。
ゲント大学では、証明書の発行に1ヶ月かかることもあると言われましたが、送金して3日程度で証明書が届きました。ちなみに、大きな額の海外送金は銀行だと手数料が高くなったり書類が煩雑だったりするため、多くの留学生がWISEというサービスを利用しています。
保証人を立てる場合、保証人となる人は最低でも手取り収入が¥355,505(/月)である必要があります。また、扶養家族の有無など様々な条件によって必要な収入の額が決まっているので、大使館のHPで確認してください。
保証人の申請のために必要な書類は、a.銀行口座の残高証、b.源泉徴収票、c.過去3ヶ月以上の給与明細書、d.パスポート、e.Annex 32(すべて保証人のもの)となっています。保証人のサインは大使館でビザ申請を行う際にその場で記入するので、空欄のままで。保証人になる方は、平日に東京にある大使館に同行しなければならない点にも注意が必要です詳しい手順は大使館のサイトで確認できます。
(個人的には)保証人は必要書類が煩雑かつ、遠方の人は平日に家族に大使館まで来てもらうのも大変ということで、ブロックドアカウントを利用できる人はそちらの方がおすすめかな、という感じです。実際にベルギーで暮らし始めると、家賃の支払いや生活費でユーロが必要になるので、毎月ブロックドアカウントの入金があるのはかなり助かっています。(ベルギーでは銀行のデビットカードでの支払いが主流)銀行口座の開設も特に問題なくできました。ただ、大きな金額を送金するとレート変動の影響が大きくなる点は留意が必要です。私の場合は円安が進行する前にブロックドアカウントを作ったので、円安の影響を大きく受けずラッキーでした。逆にその逆の状況もあるかもしれません。
⑪英文の履歴書 Curriculum Vitae :原本+コピー2枚
特にフォーマットなどは指定されていないため、自分でWordなどを利用して作成します。大体必要な内容は以下の通りです。
Personal Information:
-Date of Birth
-Nationality
-Address
-Phone
-Mobile
-E-mail
Education:
-大学に入学した年、大学名、大学の場所(国名と都道府県名)、学部
-高校に通っていた年(20xx-20xx)、高校名、高校の場所(国名と都道府県名)
Qualification:
-TOEFLやIELTSなどのスコア
⑫運営手数料の支払い証明書 Proof of payment of administration fee :原本+コピー2枚
大使館でのビザ発行は無料です(日本国籍の場合)が、申請者が18歳以上の場合はベルギー本国の移民局に手数料を支払う必要があります。謎のシステムですね。振込先はベルギー国内の銀行なので、海外送金をして証明書を提出することになります。ゲント大学に留学する場合、現在の指定金額は208€。送金方法の指定はないですが、証明書が認められなかった場合も返金はありません。ゆうちょ銀行は大使館で推奨されていたので、証明書が認められない心配はありませんが、手数料が7000円ほどかかりました。基本的に証明書があればどこでも大丈夫ではないかと思います…。
⑬言語フォーム Language form :原本+コピー2枚
受け入れ先の機関と大使館の間で申請者に関する情報のやり取りが行われる場合に、何語を希望するかというフォームです。オランダ語、フランス語、ドイツ語からの選択になりますが、基本的には受け入れ先の大学で使われている言語を選択すれば良いと思います。ゲント大学の場合はオランダ語です。
⑭保険証書 Proof of health insurance in Belgium :原本+コピー1枚
ベルギー国内で有効なもの。大学などで海外旅行保険の加入が義務付けられている場合はその保険証書(英文)。最低でも30000€(約450万円)をカバーする必要があります。こちらは任意提出ですが、提出しない場合はベルギーで現地の健康保険に加入することが必須になるそうです。
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以上でベルギーのビザ取得に必要な書類は以上となります。
準備する書類が膨大、かつ手間もお金もかかるこの申請過程、経験者の誰もが一度は心折れたこと間違いなし。ただ、書類さえ揃えられればあとは原本+2セットのコピーを持って予約した日に東京の大使館に赴くだけ!書類の確認と提出は15分程度で終わります。(なぜわざわざ現地まで…という感じですが)人によると思うのですが、私の場合ビザ申請にかかった金額は書類の手配に7万円弱+東京への往復交通費+ブロックドアカウントで100万円送金、という感じでした…。
ビザは発給されるまで数日〜1ヶ月程度とかなり差があるようなのですが、受け取りは大使館現地、または郵送になります。郵送を希望する場合は、レターパックに宛名などを記載して持参すればビザの付与されたパスポートを郵送してくれます。
私の時はビザ承認までが4日、手元に届いたのが1週間後でした!とはいえ、留学生の集中する夏はより時間もかかると思いますし、万一のトラブルにも備えて余裕を持って申請するのが良いかと思います。
また、冒頭の繰り返しにはなりますが、この記事だけでなく大使館のHPをご自身でもご確認いただくようお願いします!
ビザ手続きの説明だけで4000字弱!となりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!この難関さえ乗り越えれば、ベルギーは住みやすく素敵な国です!最近の私は毎週美味しいホットチョコレートを求めて街を彷徨っています🍫
皆さんもビザを無事取得して無事ベルギー留学生活をスタートできますように!質問などがあれば気軽にInstagram(@gentforjapan)やコメントからコンタクトしてくださいね〜