【産休・育休インタビュー】働くエンジニアママの産休・育休体験
はじめに
こんにちは。株式会社GA technologies、Advanced Innovation Strategy Center(AISC)の嶺井です。
以前の記事では、福中さんの貴重な育休体験談をシェアしました。今回はDXチームで活躍する新卒二年目のサマンサさんの産休・育休に焦点を当ててみたいと思います。
AISCでは国際色豊かなメンバーが多数活躍しています。フィリピン出身のサマンサさんは、産休・育休を取得する上でどのような不安を抱え、会社はどのようにしてそんな彼女をサポートしたのでしょうか?
早速インタビューの様子をご紹介いたします。
※ 今回の記事は前回の英語の記事を日本語に意訳したものです。オリジナルの記事はこちらからどうぞ。
自己紹介
嶺井:GAでの仕事を教えてください。
サマンサ:AISCという部署のDXチームで書類の読み取り関連の業務をおこなっています。以前はR&Dチームに在籍し、画像処理関連の仕事をしていました。
産休取得の期間とプロセス
嶺井:早速ですが、産休取得の時期やプロセスについて教えてください。
サマンサ:私が産休を取得したのは、2022年12月から2023年3月までの約3ヶ月間でした。労働基準法では、産休は産前と産後で取得できる休暇の日数が決まっており、産前休業は出産予定日の前から6週間、産後休業は出産後から8週間です。私の場合は、取得可能な最大日数を取得しました。
産休の手続きは非常にスムーズで、労務の方が丁寧にサポートしてくださいました。産休に関するミーティングが労務のメンバーとの間で設定され、私の出産予定日に合わせて休暇の日程が調整されました。
私はフィリピンで出産する予定だったため、産休が始まる前に事前に母国へ帰国し、産休に入るまでは在宅勤務をしました。フィリピンの病院での診察の結果、出産予定日が約6日遅れることになりました。その際も、労務の方のサポートのおかげで、休暇開始日の変更を問題なく行うことができました。
嶺井:急な出産予定日の変更にも、柔軟に対応していただけるのはありがたいですね。
産休中の過ごし方
嶺井:産休中はどのように過ごしましたか?
サマンサ:私の妊娠期間は初めから非常にデリケートな状態でした。早産の可能性があったため、何度も入院しました。そのため、疲労に繋がることは一切許されませんでした。
妊娠の終盤と産休の初めの数週間は、退屈な日々を過ごしました。何もすることがなかったため、何かしらのことを見つけようとしました。普段は、近くに住んでいる義両親の家に行っておしゃべりをしたり、一緒に食事をしたりしました。夫が外で働いていたので、私は家でハウスヘルパーさんと犬と退屈な時間を過ごしていました。
嶺井:お腹の子のために、絶対安静が必要だったんですね。出産とその後の様子はどうでしたか?
サマンサ:出産時は緊急帝王切開を受けたため、非常に辛い経験をし、約3日間入院しました。出産後の休暇中、幸いにも義両親やフィリピンの家族から手厚いサポートを受けました。初めての母親になる過程で、息子と接する際にわからないことが沢山あったので、どうすればよいかアドバイスをもらいました。
それから、息子の免疫機能を高めるために、小児科の先生から6か月間の完全母乳育児を強く勧められました。そのため、仕事に復帰するまでなるべく母乳で育てるように最善を尽くしました。
私は、母親としてやれることはすべて挑戦してみました。育児に追われ、疲れたり夜泣きで眠れない日もたくさんありました。ですが、息子の顔を見ると、全ての努力に意味があると感じました。息子の笑顔を見ると、全ての心配や疲れが魔法のように消えてしまったような気持ちになります。
嶺井:妊娠・出産を通しての苦労や挑戦が息子さんの笑顔で報われたとこは、素晴らしい体験ですね。
サマンサ:本当にそうです。
育休取得について
嶺井:育休について取得のプロセスと過ごし方を教えてください。
サマンサ:産休後、育休を2023年3月末〜9月初旬の約五ヶ月ほど取得しました。産後休業終了の翌日から1歳の誕生日前日まで育児休業を取得することができたのですが、私は息子が7ヶ月になるまで育休を取得しました。
産休が終わりに近づいた頃、今後についてAISC室長の稲本さんに相談しました。当初は産休明けに職場に復帰する予定でしたが、夫と息子の扶養ビザの取得に時間がかかっていたことや、息子を母乳で育てていることを考慮し、稲本さんから一時的に育児休業をとるようにアドバイスを受けました。
稲本さんのアドバイスに従い、私は労務の方に、6月まで育児休業を取る予定であることを伝えました。しかし、フィリピンから日本への引っ越しや息子の保育園探しに時間がかかっていたため、実際には9月の第1週まで延長されることになりました。手続きも非常にスムーズで、問題なく取得できました。
休暇を取得する際の不安
嶺井:育休、産休の取得する上で、どのような不安がありましたか?
サマンサ:正直なところ、たくさんの不安がありました。夫と息子と日本へ引っ越す決断をしたため、息子の保育園を見つけられるかどうかが心配でした。また、夫が日本での生活や日本語でのコミュニケーションに慣れてないことも心配でした。現在も、家族が日本で快適に過ごせるか不安です。
職場に復帰している今でも、息子のニーズに十分に応えられているかどうかという不安があります。私はキャリアを築くことに重きを置いており、職場で最大限の力を発揮したいという気持ちが強いです。ですが、現実には子供がいるためにできないこともあるという事実を受け入れなければなりませんでした。
多くのことを成し遂げたいという思いがあったので、自分が思うように仕事ができないことは、とても辛い経験でした。そんな状況に対して、もどかしさを感じましたが、この気持ちは息子を責めている訳ではないです。ただ、自分がすべきことが十分にできていないと感じました。
正直に言うと、まだ仕事と家庭の良いバランスを探している途中です。ですが自信を持って言えることは、仕事と家庭と息子において私は最善を尽くしているということです。
嶺井:サマンサさんが仕事と子育てのバランスを探している中、会社からはどのようなサポートがありましたか?
サマンサ:GAは、従業員にとても気を使っていると思います。稲本さんも非常にサポート的で、職場復帰に向けて手助けしてくれました。自分のやりたいように仕事ができないときには、本当に気を揉むことがありましたが、稲本さんはアドバイスをくれたり、導いてくれました。
保育園から息子を迎えに行かなければならないので、オフィスでの勤務時間の短縮とリモート勤務時間の延長をお願いした時も、稲本さんは快く承認してくれました。
息子はまだとても幼いので、風邪を引いたり、病気になったりなど予期せぬことが起こる可能性があります。
仕事と子育てのバランスを取る際、母親と父親ではバランスの取り方が異なると私は思います。通常、母親は子育てに関してより大きな責任を負います。私の場合は特にそうだと思います。息子が病気になると、病院に連れて行くのですが、夫がまだ日本語でコミュニケーションができないため、私が息子を病院に連れて行きます。また、夫は最近働き始めたばかりなので、簡単に休みも取れません。
このような点において、子育てをしながら柔軟な働き方をさせてくれる稲本さんをはじめGAには大変感謝しています。また、AISCメンバーから出産祝いのおむつケーキをいただきました。息子が大変気に入ってくれました。
全体的に、GAは従業員の状況に適応しながら、同時に会社の目標に向かって進んでいるため、従業員をしっかりとケアしていることを誇りに思います。
産休・育休を通しての価値観の変化
嶺井:産休・育休を通して、キャリアや働き方に対しても価値観の変化はありましたか?
サマンサ:子供がいると、人生の見方が本当に変わると思います。どんなに仕事で忙しかったり疲れた日でも、家に帰って息子に会えるのをいつも楽しみにしています。
また、息子の将来のためにより良い環境を提供できるように、仕事をいっそう頑張ろうと思えます。以前は自分と自分のキャリアのために一生懸命仕事をしていました。ですが今では自分自身や夫のみではなく、息子の将来のためになっていることを肝に銘じています。
嶺井:最後に、育休取得について悩んでいる方に一言
サマンサ:育児休暇を取ることを恐れないでください。子供との貴重な時間はかけがえのないものです。共に過ごす時間は子供や家族との絆を深め、子供が美しく成長する姿を見ることができます。
日本人は、人生において仕事に重きを置く傾向があるのは理解していますが、たまには自分の時間、家族の時間をとることの方が大切です。家族との時間を過ごすことで、新しい価値観や心をリフレッシュできるので仕事に対してもポジティブな影響をもたらすと思います。
おわりに
今回のインタビューをお読みいただき、ありがとうございました。サマンサさんの産休・育休という個々の体験を通じて、GAでの働き方や制度についての様子を知っていただく機会となれば幸いです。
引き続き、AISCでの働き方や活動についての情報をお届けしていきますので、是非お楽しみ!