わたしの白血病の型~フィラデルフィア陽性急性リンパ性白血病~
4/2の緊急入院当日から早速治療が始まりましたが、最初の段階では白血病の詳しい型のようなものが分からない状態でした。
1週間ほどで詳細が判明し、詳しい治療方針が決まることになります。
まず「急性白血病」と言っても大きく下記の2種類に分けられます。
・急性骨髄性白血病(発症頻度は10万人に2~3人)
・急性リンパ性白血病(成人での1年間の発症率は約10万人に1人)
様々な検査の結果、わたしの白血病の種類は、
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
と判明しました。
フィラデルフィア染色体陽性
ヒトの染色体は23対46本ありますが、フィラデルフィア(Ph)染色体は、9番目と22番目の染色体が途中から切れて入れ替わって融合したもの、だそうです。染色体異常とはいっても遺伝するものではなく、ある時突然、原因不明で発生してしまうものです。
急性リンパ性白血病の治療は、フィラデルフィア染色体の有無によって異なります。陽性の場合、基本的に分子標的薬と抗がん剤で治療することになります。ただそれだけでは根治することが難しく「造血幹細胞移植」いわゆる骨髄移植などが適用となることが多いようです。
(ちなみに急性骨髄性白血病も様々な型があり、それぞれの治療、再発率や予後も変わるようです。)
ネットで急性リンパ性白血病と検索すると出てくるのは、成人は「予後不良」の文字ばかり。これは、ひと昔まえは、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病が不治の病と言われていたため。
成人の急性リンパ性白血病だとフィラデルフィア染色体異常が30%ほどの方に発生します。
一方で小児のフィラデルフィア染色体異常は少なく、予後良好とされています。最近も5年生存率94%とニュースになっていましたね。(2~3年前の記事だと80%という情報もある)医学の進歩は素晴らしい!
こんな情報もありました。予後不良因子は、
・30歳以上
・診断時の白血球数がB細胞のもので3万/μL以上
・フィラデルフィア染色体などの特定の染色体異常がある
・寛解までの期間が4週間以上
はい、わたし上3つ当てはまってます。治療し始めの頃は予後不良、生存率、再発率・・これらの数字にがっつり精神的にやられました。でも、小児のデータもそうですけど、医学は年々進歩しています。もちろん今も再発の可能性はありますが希望は捨てていません。
ひと昔前はフィラデルフィア染色体は不治の病と言われていたようですが、ここ数年でどんどん新しい薬、治療法が出ています。
現にアメリカ等、海外では分子標的薬と抗がん剤だけで治療をする方法が主流になってきているそうです。しかも生存率もいい!(この辺はまた詳しく書きたい)
告知されたばかりでネットで検索される方も多いと思いますが、あくまでもデータはデータ。4〜5年前の治療データも含まれていたりします。日々医学は進歩していますし人によって治療もバラバラ。悲観せずに、信頼できるお医者さんと治療を頑張ってほしいと願います。