ブラック企業物語②
さて、前回の続きです。①を見ていない方はリンクを貼っておきますのでそこから見てみてくださいね。
前回のあらすじ
新卒で地方銀行に入行した。勝ち組か!?
本編
小さい銀行だったので新人教育が割と適当とかマニュアルが無いとかほとんど紙ベースだとか年収も歳取らないと全然上がらないとか今考えると色々と思うところはありました。しかしそういうのは周りの環境が良ければ若いうちは割と許容できるというものです。私がブラック企業というくらいですから、当然ブラック企業の基本はマスターしていました。
さて、仕事内容に入ります。朝会と言われる前日の活動報告会がありました。支店長と役職者と営業全員が小さな会議室に集まるのです。ここでは営業が昨日の活動を報告し、そこに対して経験豊富な上席が活動のアドバイスをするというのが本来あるべき姿でしょう。
しかしブラック企業は一味違います。これを読んでいる方は大体予測がつくと思いますが、ここで行われるのは昨日大して成果を上げていない職員に対する吊し上げです。
上席達から「なぜ何も契約が取れていないのか」「お前の心構えがなっていない」「仕事を舐めてるのか」などのありがたい言葉が続きます。ちなみに大口の定期や保険、投資商品の契約ができている場合は何も言われません。報告をして「わかった」という支店長からのありがたい言葉を頂戴します。ありがたいですね。
ちなみにその前日に契約が取れていて、昨日は新たな契約の種まきをしていたという話をしてもそんなものは無意味です。毎日成果を出すことが求められます。給料をもらっているから言っていることは正しい部分もありますが、そんなことを言われてやる気を出す人はいないでしょう。ですが、成績を上げていない職員に対するありがたい言葉はこれで終わりません。
そうです、居残りです。出来ない職員はそこからさらに30分、長ければ1時間ほど支店長のありがたい話を聞く必要があります。私もよく聞いてました。私が「この後お客様との約束がありまして、戻った後でも…」と言った時に返された「遅くなるって連絡しろ。お前が昨日成果をあげられなかったからお客様に迷惑がかかった」という言葉は今も忘れません。
上で書いたのは一例ですが、こんな感じでパワハラはとにかく多かったなという思い出です。ちなみに同期とかも大体別の支店で同じようなパワハラにあっているので、会社(営業店)全体がそういう風潮なのだと思います。そうやって下の者に強く言えることが良い管理職だと本部の偉い人も思っているのでしょう。
大体の営業職員はビクビクしながら仕事をしています。これだけで割と今の時代なら転職理由になりそうな気がします。この他にもブラック企業の基本であるサービス残業、休日出勤、その環境から労基署に入られたり、それでも改善しなかったとかそういった話もあります。そのあたりはまた次回書いていきます。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。