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年賀状納め

2025年をもって、年賀状をやめた。最後の年賀状となった賀状裏面の挨拶文にもそのように書かせていただいた。

年賀状の準備は結婚以来、常に私(妻)の役割だった。これが地味にストレスだった。

自分の分ならまだしも、顔も知らない夫の親類や友人たちに出す分までなぜ私が準備し、元日に届くように郵便局に出しに行かねばならぬのか。しかも忙しい12月に。いや、その手間はそんなでもない。ネット注文で家族共通のデザインを一つ、適当に作っていただけだったので。それよりもその業務が、当たり前のように私一人の仕事になっていること、私が自ら私の仕事にしてしまったことが本当に嫌だと2024年冬にようやく気づいた。夫が「年賀状も出さない失礼なやつ」と思われたくないなら、自分で出せばいいことだ。大人なんだから。こんな簡単な不満の正体に気づくまで長い時間がかかった。また頼まれてもいないのに、1人で勝手に仕事を増やしていた。まさにこれこそ一人相撲。

ミドルエイジなので、「常識」の強い刷り込みがあり、「やめたいけど失礼に当たるのでは」と怖くてこれまで踏み出せなかったが、2024年のいろいろで決断した。びびりなので、来年また「やっぱり出すか…」となりそうな予感もしたので、後を絶つためにも、裏面にこれが最後となる文面を敢えて入れた。

年が明けてLINEの通知音が鳴った。友人のグループLINEだった。「年賀状やめました。今後はLINEで送るね」というコメントとともに、年賀状の裏面のようなデザインの画像が送られてきた。友人の子どもたちがすっかり成長していてびっくり。すると別の友人も「私も今年でやめまーす!!食事会いつにするー?」と続けた。

なーんだ。全然たいしたことなかったんだ。一歩踏み出すだけでいいんだ。

ちなみに、お正月に年賀状をやり取りするという日本の風習はリスペクトしている。体力も気力も心の余裕もない今の私には無理だっただけ。

こんなふうに、小さな一歩を続けて、今の自分の身の丈に合った暮らしを探し続けていきたいと思う。