動物園
先日、大阪に行く機会があり、大阪在住の友人と動物園へ行った。
大阪の動物園といえば天王寺動物園を思い浮かべる方も多いだろうが、今回はとある動物を観察することが目的であるため、五月山動物園へ。
目的の動物とはウォンバットである。オーストラリアに棲息する有袋類であり、見た目で近しい生き物はコアラだと思う。
五月山動物園にて飼育されているウォンバットは世界最高齢らしく、とても大切にされていることが分かる。ちなみに、人工繁殖は世界で2番目らしい。とてもレベルの高い動物園である。
梅田駅で友人と待ち合わせをし、電車を乗り継ぎ池田駅へ。そこから歩いて動物園へ向かう。都会の喧騒から離れ、お寺や城跡などの歴史を感じされる建物が多い通りを抜け、動物園に到着した。驚くことにこの動物園は無料で開放されている。
平日の昼間であったが、少なくない人が来園していた。地元で愛されている動物園なのだろう。
動物の頭数はけして多いわけではない。しかし、ウォンバットやワラビー、アルパカなど、珍しい動物をとても近い距離で観察できる。画面越しでは感じることができない何かを得られるため、やはり実体験は重要である。
そしてウォンバットである。実物は予想よりも若干大きいなと感じた。観察できる個体は3頭であり、あまり動かないのかなと思っていたが、元気に走りまわっていた。モコモコした生物がドタドタと走り回る姿は愛らしいが、短距離では40km/hで走ることが出来るらしい。草食性である彼らは爪も大きく、数メートルの穴を掘り生活する。大自然を生き残る力強さを秘めているのだ。
動物の観察を通して何を感じるかは人それぞれであるが、私の場合は牧場勤務経験等の影響が大きく、「こいつらと自分の生き方にどれほど差があるだろうか」と考えてしまうことがある。彼ら動物たちは自由を無くすことで平穏な生活を得ている。飼育員さんと動物のやり取りを見ていると、両者間の信頼関係が見て取れる。では自分はどうか。平穏な生活を送っているだろうか。動物を観察し、人生を反省し始めるため健全とは言えない。
動物を観察することは好きである。見飽きた人間とは違った生態をみることができる。動物園はそんな機会を提供してくれる。動物愛護の観点から色々言われる動物園ではあるが、私は今後も健全に運営していってもらいたいと強く願っている。
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