#192_生徒指導を見える化する

今の学年主任は本当にできた人で、学年団の先生方をものすごく認めてくれる。
今日も、学年の初任の先生に、指導を入れるときのわたしの関わり方についての示唆をいただいた。

「〇〇(わたし)先生はね、指導を入れる前にまず生徒を認めるんだよね。『普段の〇〇(生徒の名前)は話の聴き方もすごくよくなったし、絶対に手を出さないし、すごく変わった、いいなって思ってるのに』って、必ず認めてから指導に入るんだよ。あー、こういう指導の仕方があるんだなーって思う。」

こんな話をしてくれる。
この話をきいて、逆になるほどと思った。
生徒指導で気をつけているのは「行為を憎んで人を憎まず」。
相手の人格やよさは認めるけど、人を傷つける行為、馬鹿にする行為は許せないし許さない。
どんなに普段の行いが立派でも、それとこれは別。

心にはコップがある。
心のコップは、余裕があると上を向いているけれど、自分が傷ついたりうまくいかなくてふさぎこんだりすると、心のコップは下を向いてしまう。
心のコップが下を向いているうちは、指導は入らない。
言葉も届かない。

だから、まずはその子の心のコップを上にすること。
心のコップにヒビが入っていたら、そのヒビをくっつけること。
指導はそのあとに入る。
全面に認めて受け容れるところから。

心のコップが上を向いたら、その子には多少シビアな話をしてもこちらの言葉を入れてくれる。
納得すれば、子どもは自分から変わろうとする。
だって子どもは、こちらが何も働きかけなくても伸びる存在だから。
わたしたち教師は、その手助けをするだけ。

自分が何となくしている行為を、こうやって言語化してもらえる。
実にありがたい。
うちの学年主任のように、相手の心のコップを上向きにできる人に、わたしはなりたい。

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