#140_現代アートに学ぶ

国立近代美術館の企画展をみてきた。
TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション - 東京国立近代美術館 (momat.go.jp)
パリ・東京・大阪の三都市が有する美術館の所蔵作品のなかから、共通点を見出して並べて展示するという、学芸員さんの遊び心溢れる企画。

見たことがある作品がいくつもあると思ったら、大阪は中之島美術館由来の作品が展示されていたからだった。

タイトルもTokyoのT、PARISのRI、OsakaのOと重ねてTRIOなんて、めっちゃわたし好みのセンス。

1800年代後半から印象派が台頭し、近代美術から現代美術へと変化したといわれているが、近代美術と現代美術の境目は、未だ曖昧なまま。
時は産業革命。人の生活の中に機械が入り込み、激変した生活の影響を受けたのは、芸術家たちも同様だった。

絵画の中に時間軸を取り入れた未来派の作品。
特に印象的だったのは、ウンベルト・ボッチョー二「街路の力」。
闇を照らす街灯と路面電車の灯りが、幾何学的に表現されている。
モチーフは暗いはずなのに、どこかわくわくする構図で「未来派」の名にぴったりの作品だと思った。

現代アートはやもすると型がないように見えがちだが、実は忠実な型が存在し、その型を破ることで自分の表現を確立した人が多いようだ。
ピカソは其の最たる人。

対比構造もよく見られる。
町の華やかさが溢れる作品の中にぽつんと座る孤独な人物。
互いに支え合わざるを得ない状況に置かれた、家族という集団が解体され、一人でも生活できる環境になり
森林は破壊され、自然の騒々しさからどんどん遠ざかるわたしたちの生活。
風刺的な数々の作品は、そんな生活に突き進む未来への警鐘にも見えた。

以前みた、ガウディ(ガウディの記憶|せっちー (note.com))にも通じるけれど、わたしたちが自然から学ぶべきことはあまりにも膨大なのに、その事実を見落としがちだ。

自然科学は哲学にも通じる。
今日の午前中は岩石の祭典、新宿ミネラルフェアに行ってきた。
素敵な繋がりもできたし、理科の専門性ももう少し高めていきたい。

自分を奮起させるためにも、個人がもつにはちょっと大きすぎる、アメジストの標本を購入した。
今日の出費を浪費ではなく投資にするために、今日もまたわたしは学び続ける。

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