早退
ここ1週間ほど、息子の体調が悪い。
インフルエンザとコロナの抗原検査、PCR検査にはひっかからず、診断は風邪。
鼻水と咳がなかなか治らない。
昨日、月曜日も学校を休んだ。
今週1週間は、通常とは違う職業体験ウィークだ。
本人も以前から楽しみにしていたのに。
今日こそは、学校へ行ってほしい(私は息子と離れる時間がほしい)と思う。
今朝は熱はなく、咳と鼻水は昨日よりはマシなよう。
そして本人が行くと言うので、弁当とともに息子を送り出す。
夫は「今日は返品あるかもなー」と不穏なことを言う。
お昼すぎ、私のスマホが鳴った。
画面には「支援学校」の文字が。
やっぱり、返品連絡がきたか……
担任のY先生は
「午前中は頑張っていたんですけどね、本当に。お弁当を食べてからが良くなくて……どうしましょうか?」
それでも、「すぐに迎えに来てください」と言われなかったことが、私の気持ちをだいぶ軽くしてくれた。
「明日もあるので、今から迎えにいきます」
と私は答えた。
学校へ着くと、息子はY先生と一緒にクールダウン室にいた。
目の焦点が合わない。
先生が
「今日はどうして早退するんだっけ?」
と息子に聞くと
小さな声で
「わからない」
「明日、どこへ行くんだっけ?(職業体験に行く場所)」
「わからない……」
すべてこんな調子で、私が「帰るよ」と言っても、もちろん応じない。
こちらの言葉が通じない。
先生と私で、どうにか息子が帰宅するように導いていく。強制的に。
教室に戻ろうと抵抗する息子の体を私が抱きかかえながら、靴箱がある出入口へ強制連行する。
この光景を他人が見たら、虐待を疑われるんだろうな。
そんなつもりはないのに。
車に乗る前にチャイルドロックを確認し、どうか無事に帰れますようにと祈る(心の中で)。
案の定、息子は車が動き出してから、ドアを開けようとする。
何をするかわからないのが1番怖い。
今でこそ、私は会社に勤めていないので(次の仕事への準備中)、こうした連絡にすぐに対応できるようになったが、会社員時代は本当にしんどかった。
障害児をもつ親が働き続けることがこんなにも大変なことだとは、知らなかった(それはそうですよね、笑)。
それでも働き続けたのは生活のためだけれど、それだけでもない。
働き続けたことで確実に視野が広がったし、一時でも子育てのフィールドから離れることで息子と向き合う力を養えたと思う。
そして、病気を持つ子を育てながら働く他の親御さんとつながることができた。
今は小休止しているけれど、また仕事も踏ん張るつもりです。
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