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韓国は地方しか行かない 清州旅3 韓国の物価高よ、浮かれた心が冷めてゆく

文教地区の住宅地をベースキャンプとする

謎の地方都市、清州。

私が安さだけで選んだ民泊は、忠清北道が誇る国立忠北大学校のすぐそばだった。大学の周りには学生向けの飲み屋街。それを囲むように新しい団地が林立し、子ども向けの教育施設が密集する、東京でいうところの文京区のような文教地区だった。DAISOや빽다방ペクダバン)、パリバケットはあるけど、オリヤンとかスタバとかしゃれたもんはない。

ちょっと寂れた사창시장を視察する

その代わり、徒歩圏内に住民密着型の사창시장(サチャンシジャン)と激安~少し高級なスーパーがいくつかあった。旅の総予算が5万円だから、こんなんでいい。

さっそく、宿に荷物を置いて、ウキウキと사창시장へ続く坂道を下っていく。夕方6時の道は、塾へ行く子どもたちやお迎えに来た保護者で渋滞していた。

市場のリンクは切れていますが、NAVERマップで雰囲気は伝わると思います。
私は左下にあるような、韓国の長いゴム手袋を愛用している。この雑貨店はバケツ型の鍋など欲しいものだらけだった。

でも、市場はそろそろ閉店の気分らしく、果物屋さんでは、韓国で売れ残りが大量発生中のシャインマスカットが一箱10,000wで投げ売り状態。ハエがブンブン飛んでいた。書き入れ時の惣菜屋さんは、パック詰めのおかずを店頭にたくさん並べていて、どれもおいしそう。さっき、腹一杯にパンゲタンを食べたから買わないけど、味見はしたかった。

多様な衝撃を与えてくれたお店。

今日中になんとか売り切ろうと買い物客に声を掛けるお餅屋さんは、お餅3パックで5,000wのセール。餅好きだから初めて見た黒い豆入りの餅を味見して買ってみる。흑동부というらしい。頼みのpapagoでは黒東部と訳される。naverで調べても黒豆の写真しか出てこない。店頭でおじちゃんと一緒にあーでもない、こーでもないと調べたところ、沖縄で作られている黒小豆と同じと判明した。

豆餅は左下のもの。韓国のお餅っておいしいですね。少々甘いけど。
餅屋のバリエーションはどの地方でも、変わり映えしないことに気づいた。

こういうやりとりが市場の醍醐味である。餅をモグモグしながら、あとから来た買い物客に、豆餅を試食させたりと、餅屋ごっこをしてみる。コロナ中も独学に勤しんだおかげで韓国語能力が5年前より上達していることにニマニマし、韓国の地方に来た感慨にひたった。でも、もっと話せるようになりたい。

韓国の物価高に心が折れる

餅屋の隣の精米所(방앗간)で、お土産に頼まれていた韓国産唐辛子の粉を買った。近くの町、ケソンで収穫したものらしいが、200gで9,000w! 韓国産煎りゴマは150gで6,000w。コロナ前と比べるとありえない値上がりだ。おばちゃまがオマケでちょこっと足してくれたのがうれしい。ありがとうございます!

キムチの下準中。2024年は酷暑の影響で白菜は凶作だと友達が嘆いていた。

がく然としながら사창시장の視察は終了。
場外には銭湯やかわいらしい毛糸屋さん「뜨개마루」があった。冬の清州に来る楽しみができた。

뜨개마루さんにおじゃまして、一緒に編み物したい。下はお店のインスタ。

日本はまだ物価が安いと実感

その後、庶民派スーパーで朝食用の食材を仕入れた。
ヨーグルトも牛乳も日本より高い。牛乳は1Lが350円くらいか。ということで500mlを買う。煎りゴマは市場の倍以上の値段だった。ニュースで知っていたからある程度の物価高は覚悟していたけれど、円安シナジーでなんでも高く感じる。5年振りに韓国食材を買い出しに来たのに、心は冷める一方だ。いや、貧乏旅行だし、荷物10kgの制限付きだから、ありがたいと思おう。
朝食用に自作のパンを密輸してよかった。大都会のソウルはもっとひどい物価高だろう。清州でよかった。

帰り道、楽しみにしていたおしゃれカフェに寄ってみたら、素晴らしい出会いがありました。

清州旅1はこちら、清州を旅先に選んだ下世話な理由はこちらからどうぞ!

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