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居残りオオハクチョウの秋

前回の続きです
〇秋とともに奇跡が
ここまで:茨城県小美玉市の池花池。
春になっても北に帰れない1羽の飛べないオオハクチョウの幼鳥がいた。
次第に水面を覆うスイレンに居場所を狭めらながら、地元の人の支援で夏を乗り切った。

9月7日観察所のすぐ近くまできて居眠りをする居残りオオハクチョウ

9月、まだ暑いが一番暑い時期は乗り切った。
居残りオオハクチョウは、この間に人に完全に慣れて餌をねだるまでになった。
特に弱った様子もない。

そして9月21日
水戸偕楽園に萩をを見に行く途中、池花池に立ち寄ると…

9月21日池花池
ハクチョウの姿はなかった

ハクチョウの姿がない。消えた?あんな元気だったのに?
しかしこの時は良い方の予感があった。

池花池の北西2kmに遠州池(えんしゅういけ)という現役の溜池がある。

冬の池花池に来るハクチョウはこの池と行き来する。

もしかしたらと遠州池に行くと

池花池から2km北西の遠州池
ハクチョウの姿がみえる

ハクチョウの姿があった。

頭から首の毛の色から同一ハクチョウと確認
(それ以前に関東のこのあたりへ9月にハクチョウは渡ってこない)

同じハクチョウである
飛んだ姿はみていないが、まさか2㎞も歩いていくわけがない。
両池は直接つながってないから泳ぐことももちろんできない。

千波湖と偕楽園の萩
千波湖のコブハクチョウとコクチョウ
同日夕方池花池
ハクチョウが戻ってきている

偕楽園からの帰り道、池花池にハクチョウが戻ってきているのを確認
飛べるようになったのは間違いない

〇飛んだ!

9月23日の遠州池

こうなったら飛ぶ姿をみたいと9月23日に遠州池に向かったが、この日は同じ白い鳥であるサギをからかうだけで飛ぶ姿はみられなかった。

9月29日猛暑で開花が遅れた彼岸花が満開の頃

9月29日遠州池
彼岸花のむこうにハクチョウの姿がみえる
助走開始

ようやく飛ぶ姿を見ることができた。
4月に飛べないために置き去りにされたハクチョウが再び空を飛んでいる。

ついに飛んだ

ただしこのときはカメラの設定をミスって、ほとんどの写真がハクチョウのスピードに追い付かずブレブレ…

池花池に帰ったハクチョウ


再び遠州池に行ったのは10月12日

遠州池10月12日再挑戦
夕陽を浴びて水面から飛び立つ
そのまま池を横切る
すぐ目の前を水面ギリギリに飛んで
沼の対岸へ向かう
そこから電線をこえるために急上昇
池が低い場所にあるため普通の電柱でもかなり高くみえる
かけのぼるように高度を上げ
電線を越える
そのまま池花池へ

遠州池のすぐ隣にある電線を難なく越えて池花池へ帰っていきました。

もう完全に飛行能力を取り戻したといえるでしょう。

10月21日ひたち海浜公園のコキア

10月21日ひたち海浜公園のコキアが見頃になった頃

水戸市大塚池に飛来したハクチョウ(10月21日)

水戸市の大塚池には早くもオオハクチョウやコハクチョウが飛来していました。

10月21日の池花池
行きはここにいなかったが帰りは戻ってきていた

池花池にはまだ飛来していなかったけど、冬はもう目の前
果たして飛来してきた仲間とうまくやっていけるか

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