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スキンケアに恋煩い【美容エッセイ】
新しいスキンケアアイテムを手に取るとき、私の心の中は完全に恋煩い状態。
美容好きの私。
いつだって、新しいアイテムには恋煩いになってしまう。
まずは「これ、私に合うかな?」とドキドキ。
いや、もう、心拍数が上がりすぎて「これ、まさか、肌の方が告白してきちゃうんじゃないか?」と考えてしまうレベル。
まるで初デートの前夜、気になるあの人に会う準備をするかのようにスキンケアアイテムを顔に塗る手が震える。
「これ、もし肌が荒れたらどうしよう?」なんて心配している自分が、完全に恋愛初心者な気分。
使い始めて数日、少し肌に異変があったときは、心の中で「うわっ!これ、ダメだったのか?」と、まるで最初のデートで「え、今、相手、全然目を合わせてくれない!」というアレと同じ感情がわいてきた。
けれども、スキンケアも恋愛も、最初は不安と共にスタートするものだと気づく。
ちょっとの違和感を感じたとしても、それは「距離を置くタイミングじゃなくて、ちょっと深呼吸してみよう」というサインだ。
そう、恋愛の初期段階と同じで、焦るなというわけだ。
数日後、鏡を見てみると、「あれ、なんか肌が良い感じ…?」と、小さな変化に驚く。
まるで「今日、何か良いことあった?」と言いたくなるほど、肌が明るくなっている。
これ、恋愛で言うところの「ちょっとだけ向こうが笑ってくれた!」という心の高揚感に似ている。
「もしかして、これ、私にハマってるの?」と、アイテムに話しかけたくなるような気分。
でも、冷静に考えるとまだ安心するのは早い。
私の心の中で「おっと、まだ初デートの終わりじゃないよ。もう少し様子を見よう」と自制心を働かせる。
それでも、ついに私は新しいアイテムにハマり始める。
「これ、使えば使うほど良いかもしれない!」と思って、毎晩「今夜も君に会いに行くよ」と心の中でつぶやきながら、顔に優しく伸ばす。
もはや、これがないと!となるくらい。
「肌の調子が良くなるって、こういうことか!」と実感しつつ、恋人のように毎日お世話している自分に気づく。
でも、問題がひとつ。
それは、まるで恋愛中に「もっと会いたい、もっと連絡が欲しい」と焦ってしまうアレだ。
アイテムの効果を感じるたびに、「もしかして、もっと早く結果が出るんじゃないか?」とスピードアップを試みる。
「毎日使ったら、もう神レベルの肌になるんじゃないか?」なんて、余計な欲が出てきて、つい朝晩2回使ってしまう。
でも待てよ、スキンケアも恋愛も焦りは禁物。
急いで関係を進めたところで、最初に築いた信頼は築けない。
それに気づくと、少し冷静になり、「まあ、スキンケアも恋愛も時間が必要だよね」と、ちょっと余裕を持って向き合うことにした。
そして、とうとうそのアイテムが私の生活に欠かせない存在になる。
「君なしじゃ、もう無理!」と、日々使いながら実感する。
「やっぱりこれ、最高だよ」と心の中でつぶやく。
まるで、恋愛で「結婚しよう」と心の中で決めた瞬間のような安堵感。
最初は不安だったけれど、もうそのアイテムなしでは生きていけないと確信する。
結局、スキンケアも恋愛も、急いでもいいことなんてない。
少しずつお互いを知り、理解し合うことで、最高の結果が待っている。そして、あのアイテムが私にぴったりだと感じる瞬間が訪れることに、私は今、心から感謝している。
「焦らず、じっくり時間をかけよう」と、次回新しいアイテムを買う時にも、自分に言い聞かせるのだ。