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【富の精神】サイコロジー・オブ・マネーを読んで【読書ログ】

最近一つの本を読みました。その名もサイコロジー・オブ・マネー。結構なベストセラーで有名なので知ってるという人も多いかもしれません。

結論から言うと良書です。お金と向き合うマインドセットについて説法しています。

誰かを絶賛して「こんな風になりたい」とあこがれた時や、誰かを見下して「こんな風にはなりたくない」と思ったときには気を付けること。

上記は本書のハイライトですが、この本で最も伝えたいことは「失敗しても最悪でもないし、成功しても最良でもないとわきまえること」ということでしょう。

つまり、投資で最も失敗することの典型は「こんなはずじゃなかった」と失敗を過大評価してしまい、もしかしたらそれは「まだマシな選択だったかもしれない」という視点を抜きにして行動してしまうことです。

ユダヤの教えの一環でもある「タルムード」にも似たような言葉があります。それは失敗したとしても、それが最悪だとは思わないこと。というものです。

これは何事も失敗することはあるが、それが最悪であることはないと述べています。

また、最悪なことが起こったとしても、それは悲観バイアスが傾いているだけかもしれないとも述べています。

巨大な戦争が9回あり100万人以上が犠牲になった
アメリカの大統領が4人暗殺された
33回の景気後退が、総計48年間続いた
株価が10%下落したことが102回あった
株価が60%下落したことが12回あった

これは過去170年間のアメリカで起こったことをまとめたものと述べており、同時にアメリカは過去170年間で生活水準が20倍向上した、とも述べています。なんだかんだ言ってアメリカはいろんな災難があったが成長してきたということでしょう。

また、日本も同様です。第二次世界大戦が終わったとき、焼け野原の東京を見て日本が今後、経済規模が10倍以上に膨れ上がり、平均寿命は2倍になり、世界的に見ても低い失業率を長期間にわたり維持し、世界的に見てもテクノロジーや文化の面において強力な影響力を持つと、恐らくそんなことを当時言っていても誰も信じなかったでしょう。

悪いことが起こるのを前提として、いいことが起こることを待つ、これは一種の悲観主義ですが往々にして楽観的になっているとがっかりしやすいのが世の常です。悲観主義は人気ですがそれは人間の本能でもあります。もし人間に過度な楽観主義で良いという本能があったら株価は永遠にプラスマイナスゼロで停滞していたかもしれません。

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