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「きたいはずれ」歌詞 (アルバム『ワン・ウェイ・トリップ』所収)

きたいはずれ

作詞:安倍拓真
作曲:安倍拓真

遠い空の下
膨れ上がった満月に
君は爪を立て
あばた潰しに耽ってる

夜汽車の汽笛か
それとも犬の遠吠えか
興味もないみたい
君に田舎はないもんね

夜は崩れ 時計は笑う
見慣れた町が逆さ立ち
ほら知らないジンタが鳴ってるよ
湧き上がる 苦い雨
君の靴を浸す
今吹き込んだ鉄砲水で
魚がいっぱい獲れたんだ
でも君は水も飲まずに上の空

遠い空の果て
絵の具の切れた無地の地平
君は指をかけ
狭間を割こうともがいてる

昼は叫び 時計は笑う
光だらけのこの土地じゃ
ほら風さえ蒸発してしまう
降り注ぐ 針の砂
君の髪に纏う
今照り付けるギラギラ星で
大きなトカゲが焼けたんだ
でも君は過ぎた朝焼けを見てるだけ

期待は外れ 君は笑う
僕が笑う
見慣れた町が逆さ立ち
ほらブランコの紐が切れてるよ
湧き上がる 苦い雨も
君の筋書き通り
今吹き込んだ鉄砲水で
魚がいっぱい獲れそうで
君だって本当は腹が減っているんだろう?
でも僕はその鉄砲水で
掴んだ魚を獲り逃がした
しょぼくれた月に見られてた気がした


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