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節分大祈祷会
当山では今日の夜、毎年恒例の「節分大祈祷会」を執り行う。
多くの参拝者で賑わい今年1年の厄除開運・災難消除・諸願成就を祈る。
お堂はいつも参拝の方で埋まり、ご祈祷後の「鬼払い」「大福引大会」が人気だ。
地元の子供も沢山訪れ、リアルな鬼が3人も登場する鬼払いでは泣き叫ぶ子から、果敢に鬼に挑む子や必死に「鬼は外ぉぉぉぉ!」と鬼を払う子など堂内は異様な雰囲気に包まれる。
そんな鬼に「魔を滅する」ということから「魔滅(豆)」を投げるようになったという説がある。それも、再び芽が出ないようにと炒った豆を投げる。
時代が変わればその鬼払いの様相も変わり、様々な形になっているようだが当山では、豆ではなく豆に見立てた「発泡スチロールの玉」を投げている。軽いので、鬼役の人は痛くないし、周りの子供達に当たっても怪我することはないので考慮の上でこの形に行きついた。昔は実際に豆を投げていたのだが、障子や襖は破れるし、投げた豆は踏みつぶされ、その無残な豆が散乱した状態の本堂は本当に悲惨だったのを覚えている(笑)
ただ、何よりもこの行事の良い所は家族総出で参拝に来て楽しめるところだ。家族みんなで祈り、家族みんなで心の体を使て共有する空間は特別だ。そして、40年以上も続いているので、幼い頃お参りに来ていた子が現在は親となり子供と一緒にお参りに来てくれている。
老若男女各世代が交わり心一つに祈る。何が目的であろうと「手を合わせる」これほど大切なことはない。
自らの心の鬼と向き合う時間。
自らの煩悩と向き合う時間。
無常の世だからこそ、無常を使って楽しんでいく生き方を節分では大切にして欲しい。