見出し画像

植物とライトの距離で何か変わるの?

今回は植物育成ライトと盆栽の照射距離のお話です。
結構大事なお話ですので、ぜひ読んでみてください。

育成ライトについては前回の記事で触れましたね。
当然といえば当然ですが、いずれも共通して照射部分に近い場所の光の量は多く、離れれば光の量は減ります。

【豆知識】
明るさの単位として、照度(ルクス)、ルーメン、カンデラ等の値があります。
ルクス(Lux)は照らされた場所にどれくらいの光が入っているかを示す値で、光源から遠ざかるほど数値は低くなります。

ルーメン(Lm)は光源から放たれた光の量を表す光束の単位です。ライトの経年劣化とともに減っていきます。

カンデラ(cd)は光源から出る光の強さ、光度を示します。一般的に照射された範囲の中で一番明るい箇所のことを指します。

盆栽の育成で見るべきポイントはルクス(照度)です。

では、一般的に盆栽として扱われている樹種はどれくらいのルクスが必要なのでしょうか。

真夏の直射日光の強さを150,000〜200,000ルクスとした場合、盆栽の健全な生育には20,000〜30,000ルクスほどが必要となります。

私が使用しているBRIM製品のパネル型ライトのルクスは下の写真をご覧ください。

高さ30cmから照射した場合のルクス

中心部分から徐々にルクスが下がっていますね。
中心部分が17,400ルクスなので、植物との距離を少し近づけて照射するか、照射する時間を長く取るか、いずれかの方法で担保しましょう。

植物は太陽の光と水をなんやかんやで光合成をして育っていくわけですが、木自身が満足に育つために光合成ができる量というものが決まっています。
※樹種によっても違いますし、同じ樹であっても個々の性質や適応力などで変わります。

この光合成が出来る量以上の光が当たってしまうと、光障害といって、葉が茶色や黄色に変化する、いわゆる葉焼けを起こす危険性が高まります。

大体の盆栽で管理される松柏類や雑木類などは、照射されるルクスが30,000を超えるとこの葉焼けを起こしやすくなるため、ライトとの照射位置は重要ということが分かりますでしょうか?

ちなみに、蛍光灯など、お部屋の灯りでも光合成は可能ですが、圧倒的に光量が足りませんので、ルクス値はほぼゼロだと考えてください。

私の盆栽棚のご紹介

それらを踏まえて、私の盆栽棚の状況はこんな感じです。

こちらの棚は光源から33〜40cmの位置に盆栽があります
こちらの盆栽は光源から15cmほどしか距離がありません。
葉焼けを起こす可能性があるため、改良が必要です。
余談ですが、光源との距離の改善策として、来年春に鉢の高さを低いものにする方法で改善予定です。


ライトの調光機能について

前回の記事で、「ライトの調光機能の必要性については次回お話しします」と書いていたと思いますが、ここからその調光機能についてです。

ここまで読んでいただいた方の中にはお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、
GREENSINDOOR製品やBRIM製品、そしてスポット型ライトとしてご紹介したバレルの電球には調光機能がありません。
そうなると、植物とのルクスを調節するにはパネルの位置ごと変える必要があるんですね。

私が育成棚として使っている収納棚は、もともと一段の高さが32cmほどしかなく、そこからパネルを設置してマイナス3〜5cm、盆栽自体の高さが10〜15cm程度、差し引いて10cmほどしか光源との距離を確保できなかったんです。

結果として、間にあった板を取り外すことで、光源と盆栽の距離を充分に確保できる盆栽棚へと調整しました。
(今は一段の高さが64cmあります)

こうなると、やはりスペースは取られるわけです。
(私は収納を引き換えにすることで成り立っています😂)

限られたスペースの中で植物に多くも少なくもない光量を与えるには、調光機能がとてもありがたい、という前回のお話が分かるでしょうか?

前回もご紹介させていただいた怪獣フレアにはこの調光機能が付いているので、植物と光源の高さを気にする必要がありません。
(もちろん照射位置が低いとその分照射距離が狭くなるので、ある程度の高さは必要です)
いつかは欲しいと感じながらも、GREENSINDOORや BRIM製品と比べると値段もかなり上がるので、
一個人の意見ですがコスパを考えるならBRIM一択かなと思っています。
(あと、安心したサポートを受けられるのは本当にありがたいです)

ここまでお読みいただきありがとうございます!😆

いいなと思ったら応援しよう!