中国古典 北魏時代 「張猛龍碑」
552年
張猛龍碑は、山東省曲阜の孔子廟にあり、鍵の魯郡太守(長官)をしていた張猛龍の徳行をたたえる為に建てた碑です。
楷書で「徳魯郡太守張府君清頚之碑」という額が陰刻されており、碑文は二十六行、行が四十六字からなります。碑陰には立碑に関わった人々の氏名が記されています。
張猛龍は、正史に伝記が存在せず、この碑が唯一彼の生涯を伝える資料となっています。南用白水の出身で、字は神圓といいます
この碑は、宋の時代から知られていましたが、清朝になってからも碑学が盛んになり、包世臣や康有によって絶賛され、北碑の代表的名品として注目されました。
碑の文字は欠損が多いものの、「方筆」と呼ばれる角くばった運筆法による鋭い筆力が特徴で、六朝楷書の代表的な作品とされています。
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