私が母親のことを嫌いな理由
私は母親のことが、この世で一番嫌いです。
別に、身体的に虐待されたとか、世間一般から客観的に見て酷い親というわけではありません。児童相談所なんて来るわけない。
でも、大嫌いなんです。
なんでだろうってずっと悩んでました。そして、今さっき、ふと気がついたのです。
私が母親を嫌いな理由は、
母親は未成年状態だった頃の私だから。
※ここで言う「未成年状態」とは、哲学者カントのアレです。(雑な説明)
私は大学に入って政治学を学んで、色んな立場や考え方があることを知りました。
大学生になって様々な経験をして、十人十色なたくさんの人々と出会いました。
こうして、「多様性」を根幹から理解できるようになったんです。
幼い頃、私はいわゆる『真面目ちゃん』でした。親の言うことをよく聞く『いい子』。私はそんな自分が正しいと思っていたし、そんな自分の元になる母が世界で一番正しいと思っていました。
いっぱい親子喧嘩もしたけど、結局は母親がいつも正しかったのです。
しかし、そうじゃないって遂に気が付いてしまいました。
今までは「色んな人がいるということを認めなくてはならない」という教育があったから、上辺だけで多様性を理解していました。でも本質はわかってなかった。だから自分の「常識」と違う人を嫌悪したのです。
(↑政治学の本)
「常識ってなんだろう。
正しいってなんだろう。」
そんなことを学ぶ学問が政治学です。
そんな世界を知った私にとって、母は「遅れた存在」でした。「何も知らなかった愚かな私」でした。
母親は、私にとって、捨てなきゃいけない自分の姿だったのです。
母が自分の正義を振りかざして吠えている姿。なんて愚かなんだろう。
もう私はあんなものには戻りたくない。
親不孝者、って思われるかもしれません。実際私も母親に言われました。あんたはなんて親不孝な娘なんだと。
「母親の正義」に縛られるくらいなら、『いい子』が親孝行なら、親不孝者上等だ。
母親を嫌うこと、それが私が大人になること。
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上野千鶴子は言いました。女性学が無かったから私が作った、と。
ならば私は親子学でも作ろうか。
私が20年間悩んできた(今も悩んでる)母親の話を吐き出していきたいなと思います。