吃音の君と鬱病の僕
強い日差しが部屋を明るく照らしている。
網戸から生暖かい風が流れ込み、蝉の合唱と共に空間を彩っていく。
ただただ天井の一点を見つめる僕は、今日も何もできないまま、何も生み出す事も出来ないまま、長い時間の中に囚われている。
抜け出せない深い森で、歩む事も諦めて、僕は空虚の中に身を投げ出したんだ。
何も起こらない。何も変わらない。右も左も、上も下も、何もわからない。自分の部屋なのに、自分の居場所がないような、自分がここにもういないような。
世界の終わりが来れば、一瞬でも何か変わるのかな。
「み……み、み……水、飲んでね」
「うるさい」
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短編の詩集です。
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