壊れた世界を額縁に飾ろう。
何もない部屋、真っ白になってしまった部屋の真ん中に。
湿度の高い風景がこの部屋を染め始める。
僕が見つめていた世界、求めていた世界とはまた違う角度で。
完成図とはまたかけ離れているけれど、なんだかコレはコレで完成しているとも言えるのかもしれない。
構図が崩れて、新たな曲線がうまれ、見る角度での芸術美を増やしていく。
いつか叶うのならば、完全な状態での完成を。それが無理な事とはもうわかっているのだけれど、何かを求めてしまう。
額縁の外、不適な笑みを浮かべる道化師。月の満ち欠けを指折り数えている。
喉を潤す為の水は、いつからか喉を焼く炎になってさ。
並ぶ眼はいつだかの照明。
乾いた空気に喉を裂く。
流れた血はいつかどこかで生命を育むだろうか?
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934字
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