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『感謝』と『挑戦』の1年へ
小田玄紀です
2021年あけましておめでとうございます。昨年12月に会社の年度末事業報告会(忘年会の代わりにZOOMで全社員に対して総括をしたもの)において、2020年がどういう1年だったか、そして2021年をどういう年にしていきたいかということを話しました。
自分にとっては2020年は『感謝』と『挑戦』の1年であり、また、2021年も『感謝』と『挑戦』の1年にしていきたいということを話しました。この思いは、これまでも変わらないし、これからもきっと変わらないと思うのですが、これまでの人生を振り返っても大きなキーワードで『感謝』と『挑戦』という言葉は出てきます。
2001年の起業以降の取組みについては↑に昨年リニューアルした個人サイトにまとめてあるので割愛しますが、昨年も多くの人に支えられて、また、多くの人と一緒に様々なチャレンジをすることが出来ました。
上手く出来たこともあれば、実現出来なかったことも多々ありますが、成功・失敗関係なく、様々な挑戦をすることが出来たという意味で2020年も非常に意味がある1年だったと思いますし、さらに2021年は挑戦の成果を得られる1年にしていきます。
特に2020年において印象的だったチャレンジを共有します。
①ビットポイントのシステムリニューアル
2020年8月1日よりビットポイントのシステムを完全にリニューアルしました。2019年7月に発生した暗号資産(仮想通貨)不正流出の対策として、ウォレットシステムのリニューアル等を行い2019年12月には口座開設を含む全てのサービスを再開させましたが、それでもハッキングされたシステムを継続することのリスクを感じていたため、UI/UXだけでなく取引システム・カバーロジック・セキュリティ対策・サーバー構成などを含めて全てのシステムをリニューアルしました。
これからも継続的にシステムリニューアルはしていきますが、顧客からの反応や事業としての観点からも、このリニューアルには大きな成果がありました。
②上海電機との提携
エネルギー関連事業の方では中国国営大手企業である上海電機と日本国内における家庭用蓄電池について独占販売契約を締結しました。
こちらに詳細も記載しましたが、『電気を貯める』ことを将来的に可能にしていきます。
③感染症対策事業の開始
また感染症対策事業についても2020年に本格展開をはじめました。目下のところ、感染者数は増加傾向にありますが、営業自粛や時短だけでは新型コロナウイルス感染拡大の抑制には歯止めが効きません。
マスクを着けることで「飛沫感染対策」は一定の効果がありますが、「空気感染対策」と「接触感染対策」についても合わせて行う必要があります。これらの解決策は開発されており、昨年も東京都が後援となりSTOP感染症トーキョーサミット2020を開始しました。
全国から感染症対策に関するソリューションを集め、東京都小池都知事をはじめとする全国の首長に参加頂きましたが、改めて感染症対策を科学的に行うことの必要性を理解頂きました。
現在、既に多くの感染症対策補助金が導入されていますが、今後はこの拡充そして認知度向上に向けた施策を政府とも連携して進めていきたいと考えております。
これら以外にも様々な挑戦が出来た1年でした。
世界経済フォーラムYoung Global Leadersにおいては日本のYGL幹事を務めることとなり、YGLが講師となりYGLのみが参加出来るオンラインセッションYGL New Normal Circleを開催しYGL同士の多くの刺激を得ることが出来ましたし、今も今年5月にシンガポールで開催されるダボス会議に向けたアジェンダ提言に向けて企画を進めています。
資金調達においても総額30億円規模の新株予約権型第三者割当増資を実施して総額30億円規模のファイナンスを行ったり、個人としても企業としても成長出来た1年となりました。
2021年も引き続き、多くの人に支えられながら、また多くの人と一緒にチャレンジをしていけそうです。
暗号資産(仮想通貨)市場も、ビットコインが2021年1月1日に300万円を超えました。ビットコインそしてイーサリアムなどはこれまで以上に注目を浴びる可能性がありますし、さらにはユースケースを持ったトークンに対する評価は高まってくると思います。世界的にもDefiが注目されており、ブロックチェーンを活用した新しい金融サービスも2021年には生まれてくるはずです。
エネルギー関連事業も今年は大きな変化がある1年になりそうです。特に昨年12月は急激な気温低下により電力需要が高まり、これに対して電力供給が追いつかなかったことにより、JEPX(日本卸電力取引所)の電力調達価格が急騰しました。通常、この時期だと6~7円/kWh程度で調達できるべきところが、平均30円/kWh程度にまで上昇し、高い時には60~80円/kWh程度にまでなりました。
電力は全ての国民生活や経済活動の基盤であるため、価格の安定性は重要です。市場価格の暴騰を防ぐ仕組みを導入していくこと、また、蓄電池を活用したエネルギー需給管理がやはり必要になってきます。
感染症対策事業も2021年も引き続き、大きな需要がある事業になると考えています。以前より何度か主張をしていることですが、新型コロナウイルスは『正しく恐れる』ことが重要です。
以前に11月22日に上記のNoteを更新しました。この中にも掲載をしているのですが、実は11月22日時点では日本の感染者数はもっと多くなっていることが想定されていました。
こちらが11月22日時点の日本の感染者数の予測でしたが、12月31日時点においては10k~20kつまり1万人~2万人の感染者数が発症する予測が出ていました。それが昨日時点では4500人程度であり、予測の25~40%に感染者数が留まっています。
もともと、気温の低下や乾燥の影響もあり、12月~2月にかけては感染者数が増えることは想定されていました。様々な取組みにより、これは抑制されており「想定に比べると抑えられている」というのが実態です。
ただし、感染者数が増えていることは間違いないので、メディアとしても増加傾向にあることを訴求し、政府関係者もこれに対して遺憾の意を述べるという構造になってしまっています。
もちろん、これ以上に増えると医療崩壊が進む可能性があるということも事実です。ただ、何よりも重要なことは新型コロナウイルスを正しく恐れ、適切な対策を実施することです。
マスクを着けることも重要ですし、行動を制限することで感染拡大リスクを防ぐことも重要です。ただし、再度認識するべきこととしては、こうした行動だけでは新型コロナウイルスの感染拡大は止めることが出来ないという事実です。
現在、インフルエンザウイルスの感染者数は劇的に減っています。つまり、「今の我々が取っている行動はインフルエンザウイルスの感染拡大には効果はあるが、新型コロナウイルスには効果が限定的である」ということを認識するべきです。
新型コロナウイルスの感染対策としては紫外線照射装置を活用した「空気感染対策」や抗菌コーティングによる「接触感染対策」は効果が高いことは実証されています。また、アルコールや次亜塩素酸に代わり「MA-T」も新型コロナウイルスに効果があることは科学的にも実証されています。
クラスター発生が懸念されている病院の状況を見ても、紫外線照射装置が各部屋や待合室などに設置されているところはほとんどありません。老健施設や官公庁、学校などにもまだ感染症対策機器の導入は進んでいません。
ざっと試算をしてみると、主要な施設に対して最低限の感染症対策を導入しようとした場合に2.8兆円程度の予算があれば全国の感染症対策が実施できます。2.8兆円というと金額として大きいと思う方もいるかもしれませんが、実際にこれまで行われてきた補助金額と比べると決して多くないことも分かります。
国民一人に対して10万円を給付した定額給付金でも12兆円が使われており、持続化給付金でも6兆円近い予算が使われています。しかも、こうした予算は経済活動の自粛を求めるものであり、経済活動にもマイナスの影響を与え、より本質的なこととしては新型コロナウイルスの感染拡大の解決には繋がらない(抑制には繋がります)ということです。
個人的には日本が適切に感染症対策機器を主要施設に普及させることは、令和時代の公共事業であり、日本の国力増強にも資することになると考えています。
こうした取組みを実現させることを含めて、2021年もこれまでと同様に『感謝』と『挑戦』の1年にしていきます。
なお、この写真は以前に撮影した写真なのですが、雲の形が不死鳥フェニックスに見えたので撮ったものです。撮影をしていたら形が変わり攻撃モードのようになりました(下の写真)。
フェニックスは再生を意味します。一度倒れそうになっても、必ず再起は出来ます。2020年は多くの人にとって苦労や困難な時代だったかもしれませんが、2021年はフェニックスの如く燃え上がり、再び明るく笑顔溢れる1年になりますように。
2021年1月1日 小田玄紀