ニキビと漢方薬

ニキビは病気
誰でも一度は経験したことのあるニキビ。ニキビができるのはしょうがないと放置する人もいますが、医学的には「尋常性ざ瘡」という疾患名のつく病気なのです。

特に女性にとっては、ニキビができる場所が顔に多いことから、周りの人に顔をみせられない、自信がなくなる、などニキビに対してネガティブな感情を持つ人が多いのではないでしょうか?また、ニキビのケアが間違ったものであると、ニキビ跡が残ってしまったり、さらにひどく炎症を起こしてしまったりすることもあります。ニキビができてしまった場合は、ただ放置するだけでなくきちんとしたケアをすることが必要です。

ニキビに効く漢方薬 十味敗毒湯
思春期の頃は、急激な性ホルモンの変動などによって分泌された皮脂が毛穴をふさぎ、アクネ菌が増殖することがニキビのできる原因とされています。

対して、思春期を過ぎた20代後半以降のニキビは大人ニキビといわれ、ホルモンバランスの乱れや睡眠不足、ストレスなどの要因が複雑に絡み合って起こるといわれています。

一般的にニキビの治療の際には、西洋薬ではアクネ菌を集中的に殺したり、炎症を一時的に抑えたりするための抗生物質の内服薬や外用剤などが処方されます。

一方、漢方薬では根本的に体の中からニキビのできにくい体質へ変えることを目指していきます。 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) はニキビの改善に効果があるといわれる漢方薬のうちの一つです。

そもそも、 十味敗毒湯 は江戸時代に初めて乳がんの麻酔手術を行った華岡青州(ハナオカセイシュウ)によって作られました。できものや湿疹、じんましん、皮膚炎、水虫などかゆみや熱を持ったり化膿したりするおそれのある皮膚疾患に使用されます。特に 十味敗毒湯 に含まれる「桜皮(オウヒ)」という生薬は女性ホルモンの一つであるエストロゲン生成を促し、ホルモンバランスを整える効能があります。そのため、生理前や生活習慣の乱れから来るニキビを抑制する働きがあり、特に成人女性の大人ニキビに有効といわれています。

十味敗毒湯とは
十味敗毒湯 は、以下の生薬からつくられています。

桜皮(オウヒ)
甘草(カンゾウ)
桔梗(キキョウ)
荊芥(ケイガイ)
柴胡(サイコ)
生姜(ショウキョウ)
川芎(センキュウ)
独活(ドクカツ)
茯苓(ブクリョウ)
防風(ボウフウ)
十味敗毒湯の効能
かゆみを抑える
炎症を鎮める
腫れや化膿を抑える
毒素を排出する
血行をよくする
根本的な治療を行うため、効果を実感するのに少し時間はかかりますが、西洋薬と比較しても副作用がほとんどなく、胃腸や体力に問題のない人であれば、敏感肌の人でも使用することができます。

市販でも購入することはできますが、医療機関であれば、
★肌や体に合っているか相談しながら使える
★健康保険がきくものもあるので、市販のものより安価で購入できる
というメリットがあります。

生理前のニキビや繰り返しできる大人ニキビに悩んでいる方は、まずは漢方処方可能な医療機関で相談してみてください。

ニキビ知らずの肌を目指すために体の中から改善していきましょう。

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