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生薬百選14 タンポポ

梅雨も明け、夏本番といったところでしょうか。昼間は30℃を越えることはあっても、日が沈むと涼しくなる信州の夏は、メリハリのある好きな季節です。
今回はタンポポを紹介します。キク科の植物で最も普通に見られる植物の一つではないかと思います。しかし,近年では外来種の西洋タンポポがほとんどで、私の近所でも道端にあるものは例外なく西洋タンポポになっています。まれに、在来種の日本タンポポを見つけるとなんだか得した気分になるのは私だけでしょうか?

タンポポは西洋ではライオンの歯を意味するダンデライオンと呼ばれ、中国では葉を乾燥させた蒲公英(ほこうえい)、根の乾燥物は蒲公英根と呼ばれる生薬となり、両地域とも健胃や利尿作用を期待して用いるそうです。 利用法としては若葉はサラダ、根は飲料として俗に言う「タンポポコーヒー」があります。私はサラダとして食べたことはありませんが、同じキク科の植物の春菊のようなものではないかと想像しています。後者のタンポポコーヒーは試した経験があり、その時は原料の採集から行いました。

タンポポの根は地下に向って真直ぐ伸びるため、苦労して長さ数センチの根を掘り取りました。その根を1週間程天日乾燥し、しなびたゴボウのようになった根を包丁で刻み、フライパンで炒り、抽出してお茶のようにして飲みました。
さてそのお味は........

塩味と旨みのない薄いチキンスープのような味だったと記憶しています。決しておいしいものではなかったような..........ただ後になって知ったことですが私の方法では炒りが足りなかったため味が不十分であったようです。興味のある方は、試してみたらいかがでしょうか?

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タンポポ根


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