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高齢者になればなるほど幸せ度が高くなるのはなぜか

働く世代にとって、「老後の幸せ」は遠い未来の話と感じるかもしれません。しかし、高齢者ほど幸せ度が高いという統計データや心理学でも言われていますが、年末の街頭インタビューでも同様の結果が出ていたので、その理由を考えてみました。

一つ目の理由は、「心理的成熟」です。年齢を重ねる中で、人生経験が豊富になり、自分にとって本当に大切なものが見えてきます。これにより、他人と比較することや不要な競争にエネルギーを使うことが減り、心の安定を得ることができます。

二つ目の理由は、「ポジティブな感情の増加」です。高齢者は過去の困難や成功を振り返りながら、自分の人生に感謝する傾向があります。また、マイナスの出来事に対しても寛容になり、小さな幸せに気づく力が高まります。

三つ目は、「時間の使い方の変化」です。現役世代は多忙な日々を送る中で、時間の使い方に悩むことが多いですが、高齢者は時間に余裕が生まれ、自分が楽しめる活動に集中できます。趣味や家族との時間が増えることで、生活の満足度が高まります。

また「老年的超越」という概念があります。
これは、年齢を重ねる中で物質的・社会的な価値観から精神的・内面的な価値観へとシフトする現象です。この変化によって、過去の成功や失敗、他者との比較といった外的要因に囚われず、人生をより広い視野で捉えられるようになります。

例えば、「心の安定感」が高まるのも老年的超越の一例です。経験を重ねる中で、「こうあるべき」という思い込みから解放され、自分自身を受け入れる力が強くなります。また、小さな幸せを見つける力が高まり、日常に感謝する習慣が自然と身についていきます。

さらに、「自己超越感」も重要な要素です。高齢者は、家族や社会とのつながりの中で、自分が他者や未来に与えられる影響を意識しやすくなります。この視点が、自分の存在意義を再確認させ、深い満足感をもたらすようになります。

日々の生活に忙しく、周りから取り残されないように歯を食いしばって生きる働く世代が、その先にある、高齢者のこういった広い視点を取り入れることで、今をより豊かに生きるヒントが得らるのではないか、と思うのです。老後に備えるだけでなく、今この瞬間から内面的な成長を意識することで、「未来の自分」に感謝できるような人生を築いていきませんか?


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