なぜ現代人は人生に悩むのか
表題について現状の問題点を考えてみる
ピーター・ドラッカーの表現を引用していると、
『数百年後、歴史家が長い視点から今日の時代をとらえた場合、
最も重要な出来事はテクノロジーでもインターネットでも電子商取引でもないだろう。
人間がおかれた状況の市場例を見ない変動こそ、最大の出来事である。
今日、多くの人々が選択する自由を手にしており、その人数は急激に増えつつある。
これは歴史上まったくなかったことだ。
それは同じく史上初めて、人々が自分自身をマネジメントしなければならないということでもある。
しかし社会の側では、この事態に対応する準備が全然できていない。』
ということである。
つまり、今が時代の変化の時期ということを理解し、それに対して適応していかないといけないということ。
そして、時代の変化には必ず大きな考え方、ノウハウのチェンジが出てくる。
人間の歴史は5つの時代が移り変わってきた。
第Ⅰ 狩猟採集の時代
第Ⅱ 農耕の時代
第Ⅲ 産業の時代
第Ⅳ 情報・知識労働者の時代
第Ⅴ 知恵の時代
現在は、情報・知識労働者の時代に突入しています。
そして、これからは知恵の時代へと移っていくのです。
ただ、自分たちが情報・知識労働者の時代に適応できていない。
今までは、生まれて自分で人生を選び、
設計することは無理だった。
生きることが必死だったし、
農家に生まれれば農家として生きる道しかなかった。
下の階級から、貴族階級に上がることなんかは
ほとんど不可能な時代だった。
だからこそ、自分の人生を設計する必要もなく、
ただ目の前のことをやり、生きていくことしかできなかった。
ところが、今は最低限生きることの保障はできており、
自由に自分の人生を設計することができるようになったのだ。
しかし、私たちはそれを理解、納得することができておらず、
またどうすればいいかがわからない状況である。
だからこそ、多くの人達が自分のやりたい事がわからず、
無気力感や、自殺など多くの現象が出てくる。
そして、多くの人達が成功哲学を知りたがる大きな要因である。
つまり、人生を旅だと仮定すると、
【過去】
旅ができる状態ではなかった。
つまり、毎日を生きることに精一杯であったということ。
また、旅ではなく、行き先が最初から
決められたルートをただ歩いていく作業ともいえる。
【現在】
普通の旅行であれば、目的地を決め、
誰と、どのように、予算を決め、
何をするかなどを決めて行くのが当然。
しかし、人生の場合、目的地も決めないですすむ人が非常に多い。
では、なぜ目的地をきめないのか!?
それは、どこに行けば良いのかがわからないから。
理由として、
1・目的地をイメージできない
今の私達であれば、多くのメディアからの
情報を得ているので、行ったことのない
ヨーロッパなどを気軽にイメージできる。
だからこそ、行ってみたいと思い、
目的地を決めることができる。
しかし、人生の目的地がどのようなものが
あるかがイメージがつかない。
つまり見たこともないし、
どういうものかがよくわからないのが大きな原因である。
2・旅が良いものと思っていない
私達がなぜ旅行に行くのかは、それが楽しいからである。
でも、親や周りを見ていて旅行
自体が楽しいイメージがないと、
旅行に行こうと思わないのである。
つまり、人生にネガティブなイメージを
植えつけられたり、親が目的地がないので、
そういった考え自体がない可能性が高い。
などの状況にあると思う。
だからこそ、必要なのは、
1・目的地を決める
目的地を決めるためには、
色んな目的地をイメージできる状態に
することである。
芸能人のハワイのように、誰でも彼でもハワイを
目指すのではなく、色んな国の情報があれば、
その人の希望にあった行き先が選べる。
アジアだったり、沖縄だったり、
東北だったり、アメリカだったりなど。
そうした、多くの国(人生においての達成すべき目標)を
イメージできることが重要である。
そして、そこに行きたいと思う気持ちが一番大事なのだ。
では、どうしたらいいのか!?
人生において達成すべきことのイメージを多く聞き、
自分の頭の中でイメージすることが重要である。
そして、もう1つ重要なのは、小さな目標から達成していくことである。
旅行で言えば、江戸時代には、テレビもなく、
鎖国もされていたので、行きたいとこなど
限られている。
そういった中で、身近な、隣の町だったり、
ちょっと遠い藩に行ったとする。
そうすると、そこで新しい文化に触れたり、
景色を見たりすることによって、旅行ってこんな発見があり、
非常に楽しいなと思うようになる。
そうすると、もっと違うところに行ってみたいなという
欲望が出て、あらたな目的地を決めていく。
そして、そんな時に海外の情報とかが入ってくると、
同じ国内でも違う文化なのに、海外だったらどうなんだろう?
という大きな欲望がわいてくる。
これによって、どんどん目的地を設定していくことなのだ。
つまり、最初から一番大きな目標(目的地)
である必要は無く、まずは身近なところから
行ってみることによって、見える景色があるということ。
2・目的地を決めたら、それをどうやって行くかを決める。
目的地を決めたら、そこに行く地図がないといけない。
例えば、歩いていくとしても、生き方に
いろんなルートがある。
また、乗り物でいくにしても、行き方は多数ある。
しかし、最初はそんなに細かい地図や、乗り物などはない。
つまり、漠然とこっちの方だと理解し、
それに対して向かっていくしかないのだ。
だからこそ、色々な試行錯誤が必要だし、
その向かっている途中を楽しんでいくことが
成功の秘訣である。